...うつくしく輝いて聳えてゐる――実際は一里半も離れてゐるのであるが...
テオフィル・ゴーチエ Theophile Gautier 芥川龍之介訳 「クラリモンド」
...多分浪打際を離れて町へ這入ツて行ツたのであらう...
石川啄木 「漂泊」
...両手が胴体を離れて...
江戸川乱歩 「鉄人Q」
...酔った所有者が席を離れて踊ってるあいだに...
谷譲次 「踊る地平線」
...その時三人の位置はバラバラに離れていて...
谷崎潤一郎 「細雪」
...ニュートンがデカルト派の形而上学的宇宙観から割り出した物理学を離れて Hypotheses non fingo という立場からあのような偉業をしたのもそうである...
寺田寅彦 「科学上における権威の価値と弊害」
...ぷいと美智子の側を離れて...
豊島与志雄 「潮風」
...君は現代を離れて過去の文明に遊ぶし...
永井荷風 「新歸朝者日記」
...それでお豊がわたしから離れてしまいました」「誰が...
中里介山 「大菩薩峠」
...見栄も気取(きどり)もなくブッ倒れているじゃありませんか」「短刀はどこにあったんだ」「死骸とは二間(にけん)も離れて...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...男から離れてしまった生活は考えてもぞっとする...
林芙美子 「晩菊」
...急にその群から離れて...
堀辰雄 「幼年時代」
...妻子と離れて暮した十何カ月の暮しは不自由であったが...
本庄陸男 「石狩川」
...色の蒼い娘が一人離れているだろう...
Johann Wolfgang von Goethe 森鴎外訳 「ファウスト」
...既に雑器の意を離れて...
柳宗悦 「民藝四十年」
...沿線より離れて奥へお入りにならなければ危険は無いと信じます」と云はれた...
與謝野寛・與謝野晶子 「満蒙遊記」
...室ノ津を離れて西へ去った...
吉川英治 「私本太平記」
...すぐそばで経験するのと遠く離れて経験するのとの相違も同様である...
和辻哲郎 「世界の変革と芸術」
便利!手書き漢字入力検索