...夜はいつのまにか明け離れていた...
有島武郎 「或る女」
...二人はいつか離れて了った...
石川欣一 「可愛い山」
...かうしてふたりで故郷から離れて見ると...
太宰治 「思ひ出」
...やがて其処を離れて往くので...
田中貢太郎 「義猴記」
...楊梅(やまもも)も国を離れてからは珍しいものの一つになった...
寺田寅彦 「郷土的味覚」
...もうとうからあの人の後見のもとからは離れているんです...
ドストエーフスキイ 神西清訳 「永遠の夫」
...この悪運命の蔭(かげ)からすっかり離れてしまいます...
永井荷風 「監獄署の裏」
...ここに離れて見張っているのだということであります...
中里介山 「大菩薩峠」
...よくおいで下さいました」二人はまだ離れて立っています...
中里介山 「大菩薩峠」
...二三間ずつは必ず離れていた女が...
中里介山 「大菩薩峠」
...またいかに情緒に訴える人でも全く真を離れての叙述は――少なくとも長い叙述は――できないのであります...
夏目漱石 「創作家の態度」
...一つ離れて大きいのは...
夏目漱石 「明暗」
...奥と玄関脇と離れていても...
二葉亭四迷 「平凡」
...離れていた間の年月は誰の顔にも刻まれていた...
正宗白鳥 「入江のほとり」
...何だか夫婦の密接なようで離れている不思議な感じを与えます...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...今になっては返す返す宇治を離れて来たことが正気をもってしたこととは思えなくて悲しい中の君は...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...それは「如」を離れてはない...
柳宗悦 「民藝四十年」
...遠く離れているせいもあろうが...
吉川英治 「三国志」
便利!手書き漢字入力検索