...皆から離れて行かねばならぬ...
太宰治 「人間失格」
...そうでなくったって中学校もないような田舎の子供はみんな親の傍を離れてるんだから...
谷崎潤一郎 「蓼喰う虫」
...自分の鼻が顔から離れて行くのを...
谷崎潤一郎 「武州公秘話」
...此度もリネツトは獨り離れて席に着いた(sat by herself)...
テニソン Tennyson 菅野徳助、奈倉次郎訳 「アーサー王物語」
...君も何百碼(ヤード)と云うものを離れて見たので...
コナン・ドイル 三上於莵吉訳 「自転車嬢の危難」
...銀子も煩わしい商売をしばし離れて...
徳田秋声 「縮図」
...そんなことをすると政治的儀礼や教育的大義名分とあまりにもかけ離れて行くからである...
戸坂潤 「一九三七年を送る日本」
...既知あるいは未知の離れてる友人らと...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...焔のみは(はた)を離れて飛ばんとす...
夏目漱石 「薤露行」
...三間も離れている自分の家の二階の窓まで飛付いた...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...当時の普通一般の女を離れて...
長谷川時雨 「樋口一葉」
...學生生活を離れて遠くにちりぢりになつてゆく一抹の淋しさが...
林芙美子 「就職」
...僕はそういう彼女たちからすこし離れて歩いていたが...
堀辰雄 「大和路・信濃路」
...個人主義的社会を離れて...
柳宗悦 「工藝の道」
...それは「如」を離れてはない...
柳宗悦 「民藝四十年」
...内蔵助が京都の短い夢のような生活をきっぱり離れて...
吉川英治 「新編忠臣蔵」
...が、しかし、室長に対して、いくぶん、「従妹(いとこ)」のような気持で名残(なごり)を惜しんでいることは、なんとしても自分にわかり、それが、またそら恐ろしく、彼は、ずっと離れて、不安げに、ほとんど顔もあげ得ずに立っている...
ルナアル Jules Renard 岸田国士訳 「にんじん」
...ただ一点において格を離れても...
和辻哲郎 「日本精神史研究」
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