...秋の夜の徒然に障子に映す鳥差の影が光との距離に從つて濃淡を異にするやうに...
阿部次郎 「三太郎の日記 第二」
...本隊から離れると...
海野十三 「空襲警報」
...お離しになってくださらないかしら?ドミン (手を離す)失礼しました...
カレル・チャペック Karel Capek 大久保ゆう訳 「RUR――ロッサム世界ロボット製作所」
...このような分離が困難になり...
寺田寅彦 「漫画と科学」
...離れて遠くたゆたふにもはや忍びず...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...マリユスから目を離さなかった...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...鏡台の前を少し離れて立って...
中里介山 「大菩薩峠」
...その拠(よ)るところから切り離された瞬間に起る...
中里介山 「大菩薩峠」
...ところが知を働かして情の満足を得るためには前に説明した通り感覚的なものを離れて...
夏目漱石 「文芸の哲学的基礎」
...あの小屋からずつと離れた龜澤町の路地に若い男が...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...いきなり離屋(はなれ)の戸を叩きました」「――」宗次郎の話の意外さ...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...親分」母屋(おもや)と離屋を繋(つな)ぐ廊下の眞ん中に坐つて何やら蠢(うご)めく姿が...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...詩から遠く離れるほど好いのである...
萩原朔太郎 「詩の原理」
...ああ この暗愁も久しいかな!我れまさに年老いて家郷なく妻子離散して孤獨なりいかんぞまた漂泊の悔を知らむ...
萩原朔太郎 「氷島」
...私から少し離れたまま立っていた...
堀辰雄 「風立ちぬ」
...(御歌會派の氣まぐれに作る長歌などは端唄(はうた)にも劣り申候)併し或る人は難じて長歌が萬葉の模型を離るゝ能はざるを笑ひ申候...
正岡子規 「歌よみに與ふる書」
...いまその禍乱(からん)を離れて...
吉川英治 「新書太閤記」
...持ち場を離れたり...
吉川英治 「宮本武蔵」
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