...友(とも)は自分(じぶん)より彼(かれ)を一歩(ぽ)でも離(はな)すことはなく...
アントン・チエホフ Anton Chekhov 瀬沼夏葉訳 「六号室」
...たえて離るゝことあらず...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...嘘から離れて真理はあるまい...
戸坂潤 「思想としての文学」
...寧ろ其のために尊王心を一部貴族の占有から離して一般人民の間に普及さしたといふ效能があるのであります...
内藤湖南 「應仁の亂に就て」
...被投的視覚の見ることにおいて、距離、位置、範囲が決定するとき、それが投企的視覚において二次元性をもつ...
中井正一 「芸術の人間学的考察」
...離るるとも、誓(ちかい)さえ渝(かわ)らずば、千里を繋ぐ牽(ひ)き綱(つな)もあろう...
夏目漱石 「薤露行」
...自分はさっきの茶店からまだ二十間とは離れていない...
夏目漱石 「坑夫」
...龍馬に知らせる便りは無し自分で一走り行くのは易いが少しでも此奴の側を離れると何時どう云ふ事が起るかも知れず...
楢崎龍、川田雪山 「千里駒後日譚」
...お六婆アが肌身(はだみ)離さず持つてゐる名題の大財布(おほざいふ)も無いし...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...今朝の別離(わかれ)の辛さに...
広津柳浪 「今戸心中」
...云はゞ人間離れをした悠々として迫らざる風情で...
牧野信一 「バラルダ物語」
...不幸から気をそらすがよいという彼の考えと切り離した...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...お母さまは亡くなっても決してあなたから離れはなさいません...
山本周五郎 「日本婦道記」
...明る晩から町は寝所を離れず付狙った...
山本周五郎 「松林蝙也」
...素気(そっけ)なく突き離される身の上になっていることを...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
...彼の飛び離れた腕前に舌を巻いて驚嘆の眼を瞠(みは)ってしまった――その剣士は余人でもない...
吉川英治 「剣難女難」
...彼女はまだ離脱しきれない処女の日の感傷を心から押しのけて...
吉川英治 「私本太平記」
...大高までの距離はわずか三十町程しかない...
吉川英治 「新書太閤記」
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