...矢車菊や雛罌粟(ひなげし)が我々の腕にはみ出してゐた...
ヴァレリイ 坂口安吾訳 「〔翻訳〕ステファヌ・マラルメ」
...風に傾く雛罌粟のリズムを出す人なら同様にかすかなゆらめきの表情を持つ香水を選ぶべきだ...
大手拓次 「「香水の表情」に就いて」
...ああ皐月仏蘭西の野は火の色す君も雛罌粟我も雛罌粟作者夫妻の巴里に遊んだのは欧洲大戦以前の爛熟時代で...
平野萬里 「晶子鑑賞」
...時は午路の上には日影散り畑の土には雛罌粟の散るこれは近代感覚を欠く人には一寸分るまい...
平野萬里 「晶子鑑賞」
......
三好達治 「山果集」
...今日の花は薔薇と菊と雛罌粟と...
横光利一 「寢たらぬ日記」
...花壇の中からマーガレットや雛罌粟(ひなげし)をとって来た...
横光利一 「花園の思想」
...またあの柔かな雛罌粟が壺にささって微風に赤々と揺(ゆ)らめくと...
横光利一 「花園の思想」
...薔薇(ばら)とマーガレットと雛罌粟(ひなげし)と...
横光利一 「花園の思想」
...彼女たちの白い着物は真赤な雛罌粟の中へ蹲(しゃが)み込(こ)んだ...
横光利一 「花園の思想」
...唯(た)だ時として雛罌粟(ひなげし)の夢を見るのみ...
與謝野晶子 「晶子詩篇全集」
...ツウルの野辺(のべ)の雛罌粟(コクリコ)の赤い小路(こみち)を君と行(ゆ)き...
與謝野晶子 「晶子詩篇全集」
...黄ばんだ麦と雛罌粟(ひなげし)と...
與謝野晶子 「晶子詩篇全集」
...木蔭には野生の雛罌粟(ひなげし)其他(そのた)の草花が丈(たけ)高く咲(さき)乱れて...
與謝野寛、與謝野晶子 「巴里より」
...食卓の上へエジツが洞窟の前の雛罌粟(ひなげし)を摘んで来て皿に泛(うか)べた...
與謝野寛、與謝野晶子 「巴里より」
...下を眺めると雛罌粟(ひなげし)や撫子(なでしこ)や野菊や矢車草の花の中には青い腰掛(バンク)が二つ置かれて居る...
與謝野寛、與謝野晶子 「巴里より」
...雛罌粟(コクリコ)の花が少しあくどく感じる程一面に地の上に咲いて居る...
與謝野寛、與謝野晶子 「巴里より」
...オルレアンやツウルあたりの野の雛罌粟(コクリコ)の花の盛りの目に見え候(さふら)うて私は泣き申し候(さふら)ひき...
與謝野寛、與謝野晶子 「巴里より」
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