...雛(ひな)をつくり...
大手拓次 「藍色の蟇」
...つがひの雛(ひな)を羽(は)ぐくみて...
薄田淳介 「白羊宮」
...スワンの雛であった...
太宰治 「十五年間」
...牝鶏(めんどり)のその雛(ひな)を翼の下に集むるごとく...
太宰治 「正義と微笑」
...どうかして今年は飾らないで済ませる法はないかしらん? 夫に相談して見ようかしらん? 一体あの雛を自分はこの家を出る時に再び持って行ったものかどうであろう? 残して置かれたら夫は迷惑するのではなかろうか?………今になって急にそんなことが気にかかり出したと云うのは...
谷崎潤一郎 「蓼喰う虫」
...此宿にも巣をかけて雛をかへしてゐる...
種田山頭火 「行乞記」
...雛子姐さんも彼氏のところへラブ・レタやる?」皆んなが呆れてどつと笑つた...
徳田秋声 「チビの魂」
...子供の眼にはさも立派なお雛様にみえるやうにうまくこしらへてくれる...
中勘助 「銀の匙」
...おぼえておいでなさいましよ」花世は瓶子と盃を雛壇からとりおろして来て...
久生十蘭 「顎十郎捕物帳」
...雛をまもる白鳥のようにそのあとから行き...
久生十蘭 「三界万霊塔」
...「藪蔭で最初の雛菊を見つけたとき...
久生十蘭 「葡萄蔓の束」
...菊池先生が一人でフラリと来てるとのこと「雛妓」だけ見て帰ったらしい...
古川緑波 「古川ロッパ昭和日記」
...お雛(ひな)様遊びなんかのよくできる私の家(うち)へね」こんなふうに小さい人の気に入るような話をしてくれる源氏の柔らかい調子に...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...鹿児島の香箱(こうばこ)や糸雛(いとびな)など...
柳宗悦 「手仕事の日本」
...それを取り巻いて雛段(ひなだん)の観客席...
山本笑月 「明治世相百話」
...日本の古い金蒔絵の雛道具や...
與謝野寛、與謝野晶子 「巴里より」
...小さな淋しい雛妓が...
吉川英治 「かんかん虫は唄う」
...宵に燈(とも)す雛(ひな)まつりの灯や...
吉川英治 「新書太閤記」
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