...箱を出る顔忘れめや雛(ひな)二対(つゐ)蕪村これは或老女の話である...
芥川龍之介 「雛」
...この少女(しょうじょ)の名(な)は雛子(ひなこ)...
浅野和三郎 「霊界通信 小桜姫物語」
...殖民領(しよくみんりやう)の空のもとさても似合(にあひ)の女夫雛(めをとびな)……プシケエよ...
上田敏 上田敏訳 「牧羊神」
...当時案内の雛僧(すうそう)を通じて補修して大切に保存すべき由を住職に伝えたが...
内田魯庵 「淡島椿岳」
...一月(つき)でいゝからサラ・ベルナアルに柔かい雛鶏(ひよつこ)を...
薄田泣菫 「茶話」
...雛納(ひなおさ)め雛のあられも色褪(あ)せて三月十三日 七宝会...
高浜虚子 「六百句」
...………」幸子は内裏雛(だいりびな)の女雛(めびな)の頭へ瓔珞(ようらく)の附いた金冠を着せながら...
谷崎潤一郎 「細雪」
...摺(す)り鉢(ばち)を土中に埋(うづ)めて其縁(そのふち)の部を少し高く地上に露(あらは)し置けば竪穴の雛形(ひながた)と成るなり...
坪井正五郎 「コロボックル風俗考」
...325惡蛇は雛と其母と合はせて九羽の鳥呑みぬ...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...例の雛壇のうちには...
中里介山 「大菩薩峠」
...古代雛みたいな立派な顔で...
久生十蘭 「復活祭」
...日本にて之に類するものは、舊暦三月三日上巳の節句、家々に雛を飾り、俗に云ふお内裏樣とて雛の棚の上段に奉るは、蓋し日本國中の至尊たる歴世の天皇と皇后との御兩體を表したるものならん...
福沢諭吉 「帝室論」
...妙ちやん……」「三月になつて――お雛見の晩……」「迷信的だね...
牧野信一 「繰舟で往く家」
...雛に関する愉快な思ひ出に耽らうとしたのだつた...
牧野信一 「冬の風鈴」
...況復鳳雛毛有文」に父子が称へてあつて...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...屏風(びょうぶ)で三方を囲まれた雛段(ひなだん)のような地形で...
山本周五郎 「ちくしょう谷」
...いやに澄ましていやがる」「雛ならいいが...
吉川英治 「新書太閤記」
...雛妓(おしゃく)の死骸が...
吉川英治 「牢獄の花嫁」
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