...此の鳥は其の雛に...
アンリイ・ファブル Jean-Henri Fabre 大杉栄、伊藤野枝訳 「科学の不思議」
...女は小さくなって恰度(ちょうど)内裏雛(だいりびな)のような姿を見せていた...
田中貢太郎 「春心」
...コンと云う金属性の美しい余韻(よいん)を曳くようにするにはある人為(じんい)的な手段をもって養成するそれは藪鶯の雛(ひな)を...
谷崎潤一郎 「春琴抄」
...賀英子嬢をめぐまれためいろ君のよろこびをうたふ――雛をかざらう雛のよにうまれてきた何だか寝苦しかつた...
種田山頭火 「旅日記」
...その船が雛型どほりうまくいつたか? またいつ出來あがつて...
徳永直 「光をかかぐる人々」
...箱を出る顏忘れめや雛二對 蕪村の句を口ずさみながら塵にまみれた箱の蓋を開けて見ていると良さんが迎えに来た...
富田木歩 「小さな旅」
...雛はたちまちに粟粒を食い初めた...
豊島与志雄 「「沈黙」の話」
...同学の間に誉れ高き篤学の雛僧であったので...
中里介山 「大菩薩峠」
...雛妓たちは、舞をする手ぶり足ぶりで、一種無気味な気持と好奇とを持って、早くもこの一間の中に充ち満ちて来て、「おじさん、これから何をして遊ぶの」二十六この一間へ招き入れたと見ると、爛酔(らんすい)の客は、急に身を引きずって、自分で自分の頭を持って引摺って行くかとばかり、ずっと壁際の方に身を寄せてしまいました...
中里介山 「大菩薩峠」
...一つの雛(ひな)に化(か)するように...
新渡戸稲造 「自警録」
...あるいは雛人形のようなものであった...
蜷川新 「天皇」
...雛祭(ひなまつり)もいよいよ昨日で済んで...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...衾(ふすま)のなかに雛(ひいな)かなんぞの伏せられたやうになつたきり...
堀辰雄 「黒髮山」
...白い羅衣(うすぎぬ)をまとひ白百合の造花を胸につけ雛芥子の花で飾つたボンネツトを被つたあの夜のまゝの彼女は...
牧野信一 「女優」
...鳥屋が名鳥の籠の隣へ雛(ひな)を連れて来て...
柳田國男 「野草雑記・野鳥雑記」
...何日目に雛(ひな)になるかを知らせてくれと頼んで行ったが...
柳田國男 「野草雑記・野鳥雑記」
...雛祭りをするのをわびしいと思う者がある...
柳田国男 「雪国の春」
...鳳雛(ほうすう)といった――その鳳雛とは...
吉川英治 「三国志」
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