...内側に雕(ほ)ってある「桃子(ももこ)へ」と云う字に頬笑(ほほえ)まない訣(わけ)には行(ゆ)かなかった...
芥川龍之介 「彼 第二」
...端なくもわが心の裡に雕(ゑ)られたる圖を繰りひろげつゝ...
ハンス・クリスチアン・アンデルセン Hans Christian Andersen 森鴎外訳 「即興詩人」
...服部長八の漆喰細工(しっくいざいく)の肖像館という見世物に陳列された椿岳の浮雕(レリーフ)塑像はこの写真から取ったのであった...
内田魯庵 「淡島椿岳」
...僅(わず)か二十分ほど話して美術学校の一年生ぐらいが作ったらしい木雕(もくちょう)の牛を見せられたが...
内田魯庵 「美妙斎美妙」
...余りに細部の雕琢(ちょうたく)にコセコセしたのが意外の累(わずら)いをした...
内田魯庵 「二葉亭四迷の一生」
...儒教や武家の教養から文芸を雕虫(ちょうちゅう)末技視して軽侮する思想が頭の隅のドコかに粘(へば)り着いていて一生文人として終るを何となく物足らなく思わした...
内田魯庵 「二葉亭追録」
...しかし主もな本としては文心雕龍などが中心となつてゐる...
内藤湖南 「支那目録學」
...実は犬山成瀬の家老八木雕(やぎちょう)であったのだ...
中里介山 「大菩薩峠」
...居室にも竜を雕(ほ)り繍帳(しゅうちょう)にも竜を画き...
中島敦 「弟子」
...にがにがしげな表情を雕(ほ)りつけていた...
堀辰雄 「聖家族」
...にがにがしげな表情を雕りつけてゐた...
堀辰雄 「聖家族」
...父に倣(なろ)うてか毎(つね)に竜を雕(ほ)った金の兜を着けたとあれば...
南方熊楠 「十二支考」
...雕工(ちょうこう)に聞くに山茶と枇杷(びわ)の木の槌で身を打てば...
南方熊楠 「十二支考」
...一様影摸紹興雕...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...霊台院石槨蓋裏雕文作字...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...盛事新雕旧聖経...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...明堂鍼灸宋雕経...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...「※※雕朽木(えんあきゅうぼくをえり)...
森鴎外 「なかじきり」
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