...私は小さな雑嚢の外に...
芥川龍之介 「槍ヶ嶽紀行」
...ただひとつ発車間際に例の「機関車問答集」を雑嚢(ざつのう)の中から取り出して...
上田広 「指導物語」
...土間にかけた雑嚢(ざつのう)の中から...
梅崎春生 「狂い凧」
...岡田はまた防毒面に雑嚢(ざつのう)をなくしているのを分隊長に発見され...
田中英光 「さようなら」
...雑嚢を肩からかけて村から村へと歩いて行った...
田山花袋 「トコヨゴヨミ」
...雑嚢の中には、薬が沢山に入っていた...
田山花袋 「トコヨゴヨミ」
...それを背中の雑嚢の中にしまった...
豊島与志雄 「掠奪せられたる男」
...すぐ叢のなかを雑嚢をかけた浮浪児がごぞごそしてゐる...
原民喜 「永遠のみどり」
...すると、ゲートルだ、雑嚢だ、靴だ、すべての用意が闇のなかから飛ついて来るし、逃亡の路は正確に横はつてゐた...
原民喜 「壊滅の序曲」
...正三は持逃げ用の雑嚢(ざつのう)を欲しいとおもいだした...
原民喜 「壊滅の序曲」
...それから雑嚢(ざつのう)と水筒を肩に交錯させると...
原民喜 「壊滅の序曲」
...私の雑嚢のなかの品物がここでも役立った...
原民喜 「原爆回想」
...持逃げ用の雑嚢が出て来た...
原民喜 「夏の花」
...肩にぶらさげた雑嚢を外す...
原民喜 「魔のひととき」
...雑嚢(ざつのう)を下げてマントをぐるぐる捲(ま)いて肩(かた)にかけて津軽海峡(つがるかいきょう)をみんなと船で渡(わた)ったらどんなに嬉(うれ)しいだろう...
宮沢賢治 「或る農学生の日誌」
...つめたがいにやられたのだな朝からこんないい標本(ひょうほん)がとれるならひるすぎは十字狐(じゅうじぎつね)だってとれるにちがいないと私は思いながらそれを拾(ひろ)って雑嚢(ざつのう)に入れたのでした...
宮沢賢治 「サガレンと八月」
...一人の兵士が雑嚢から大きなパンを出して彼女にくれた...
宮本百合子 「キュリー夫人」
...ゴソゴソと音がするので目をやると男は雑嚢から何か出してそれを噛みながら歩いているやがて「よかったら...
三好十郎 「殺意(ストリップショウ)」
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