...僕の知っていた雄(おす)の河童(かっぱ)はだれも皆言い合わせたように雌(めす)の河童に追いかけられました...
芥川龍之介 「河童」
...雌蕋だけの花とが...
アンリイ・ファブル Jean-Henri Fabre 大杉栄、伊藤野枝訳 「科学の不思議」
...年來(としごろ)のつもる思(おもひ)を口うつし移して吹けば片岡に夫(つま)呼(よ)ぶ雉子(きじ)の雌鳥(めんどり)も...
上田敏 上田敏訳 「牧羊神」
...雌瀑を見來りて、この雄瀧に對すれば、更にまた目覺むる心地す...
大町桂月 「阿武隈川水源の仙境」
...SPERMATOPHORE を雌の外套膜に投げこむ蛸舟の雄を思ひ出す...
薄田泣菫 「久米の仙人」
...雌では手術しにくいと云はれて...
谷崎潤一郎 「猫と庄造と二人のをんな」
...黴(かび)の生(は)えた雌兎(めすうさぎ)...
シェークスピヤ William Shakespeare 坪内逍遙訳 「ロミオとヂュリエット」
...そのうえ、彼がなしてることのうちに、ルナン式の、ニーチェ式の、ローズ・クロア的な、雌雄両性的の、へんてこな意向があると思ってるそれら賛美者らの、馬鹿(ばか)げきった生意気さに彼はぞっとした...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...これでもこの雌猫よりはましだよ...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...その気だから狐にも雌猫にも化かされるんだ――それからどうした」「第一...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...すなわち雌雄同株(しゆうどうしゅ)植物である...
牧野富太郎 「植物知識」
...雌牛は値段(ねだん)が高いから...
マロ Malot 楠山正雄訳 「家なき子」
...雌牛(めうし)をなんにするのだね...
マロ Malot 楠山正雄訳 「家なき子」
...〈狙(ひんそ)を以て雌と為る〉と雌雄を異種に見立てたのだ...
南方熊楠 「十二支考」
...雌も雄も多数の中から愛情にもとづく選択をし...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...小鳥の中には雌雄協力して...
柳田國男 「家を持つといふこと」
...蛇の雌雄(めすおす)と木の本末とを見わけよという敵国の難題をといた第二種の話とを...
柳田国男 「母の手毬歌」
...春の日は若き雌(め)と雄(を)と花の木に枝うつりして...
與謝野晶子 「晶子詩篇全集拾遺」
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