...殆(ほとんど)雅号の有無を以てすれば足るが如し...
芥川龍之介 「骨董羹」
...一幅の大雅だけは手離さなかつた...
芥川龍之介 「澄江堂雑記」
...従令文学などの嗜みなしとするも、茶の湯の如きは深くも浅くも楽むことが出来るのである、最も生活と近接して居って最も家族的であって、然も清閑高雅、所有方面の精神的修養に資せられるべきは言うを待たない、西洋などから頻りと新らしき家庭遊技などを輸入するものは、国民品性の特色を備えた、在来の此茶の湯の遊技を閑却して居るは如何なる訳であろうか、余りに複雑で余りに理想が高過ぎるにも依るであろうけれど、今日上流社会の最も通弊とする所は、才智の欠乏にあらず学問の欠乏にあらず、人にも家にも品位というものが乏しく、金の力を以て何人にも買い得らるる最も浅薄に最も下品なる娯楽に満足しつつあるにあるのであろう、今は種々な問題に対して、口の先筆の先の研究は盛に行われつつあるが、実行如何と顧ると殆ど空である、今日の上流社会に茶の湯の真趣味を教ゆるが如きは、彼等の腐敗を防除するには最もよき方便であろうと思うに、例の実行そっちのけの研究者は更にお気がつかぬらしい...
伊藤左千夫 「茶の湯の手帳」
...松園という雅号は鈴木松年先生が...
上村松園 「棲霞軒雑記」
...と古雅に合点して...
太宰治 「火の鳥」
...優雅な女で非常にすばしこい...
チェスタートン Chesterton 直木三十五訳 「見えざる人」
...沼澄(ぬまずみ)(鹿持雅澄(かもちまさずみ)翁(おう))の名をもって左のとおりしるされている...
寺田寅彦 「怪異考」
...しかも優雅で温良な人柄が...
寺田寅彦 「柿の種」
...東京市中の光景にして雅致愛すべきところは人影少き処なり...
永井荷風 「断腸亭日乗」
...その音をとって雅号とされたのだということです...
平林初之輔 「愛読作家についての断片」
...大きな椅子に驚くほど優雅に座った...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「諜報部秘話」
...源氏は風雅を解する老女であると思った...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...その時のお供をした公達(きんだち)などの河(かわ)を渡ってお訪(たず)ねした八の宮の風雅な山荘を...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...それゆえに都鄙(とひ)雅俗(がぞく)というがごとき理由もない差別標準を...
柳田国男 「雪国の春」
...雅楽頭は盃をおくみに与えた...
山本周五郎 「樅ノ木は残った」
...雅楽頭と面会した...
山本周五郎 「樅ノ木は残った」
...何と閑雅な」棟数(むねかず)...
吉川英治 「私本太平記」
...どんなに典雅(てんが)で平和で女性(にょしょう)の幸福を集めているところかと...
吉川英治 「親鸞」
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