...夙(つと)に実業に雄飛せんとする君がこの陋巷(ろうこう)の貧乏文人に何の求むる事があるかというような頗るイヤ味タップリなものだった...
内田魯庵 「硯友社の勃興と道程」
...文藝春秋社が雑誌界にしだいしだいに雄飛するやうになつたのは...
宇野浩二 「思ひ出すままに」
...国力を発展して世界的に雄飛するには...
大隈重信 「選挙人に与う」
...雄飛瀑を始めとし...
大町桂月 「鹽原新七不思議」
...殊に雄飛瀑の瀧壺の雄偉なることは...
大町桂月 「鹽原新七不思議」
...野中さんも支那へ雄飛の志を抱いてるためだな」「いや...
高見順 「いやな感じ」
...人間は自分の最高と信じた路に雄飛しなければ...
太宰治 「花火」
...三田の中心となりて文壇にそれより御雄飛の御奮発は小生の偏(ひとえ)に懇願する所何卒御快諾の吉報に接したく存をり候もとより御内意を伺ふまでにて事定らば別に正式の交渉はこれあるべく候委細の事は御面唔(ごめんご)の節と存候が小生の聞込みたる処にては...
永井荷風 「書かでもの記」
...これからは君達の雄飛する時代だよ...
永井荷風 「来訪者」
...主人が老いてますます壮(さか)んにして海外雄飛の志を遂げんとするは...
中里介山 「大菩薩峠」
...当時フランス楽壇に雄飛したグノーはその取巻き一隊と共に来場し...
野村胡堂 「楽聖物語」
...世界の市場に雄飛す...
福田英子 「妾の半生涯」
...文壇に雄飛して呉れいと云ふことである...
三島霜川 「自傳」
...余はわが身の今の世に雄飛すべき政治家になるにもよろしからず...
森鴎外 「舞姫」
...余は我身の今の世に雄飛すべき政治家になるにも宜しからず...
森鴎外 「舞姫」
...いつもきわめて空高く雄飛してみせたから...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...プラトンがその詩的な空想にのって雲のうえ高く雄飛するところを見たまえ...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...いま宇内(うだい)二分して、呉は南に覇をとなえ、魏は北に雄飛し、また君のご威徳によって、西蜀漢中の分野ここに定まるとはいえ、なお前途の大統一を思う同気の輩(ともがら)は、我が君が、あまりに世間の誹(そし)りを気にかけて、いわゆる謙譲の美徳のみを唯一の道としておいでになると、ついには君の大器を疑い、三軍の心、ために変ずるの憂いがないとはいえません...
吉川英治 「三国志」
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