...筆力雄渾の画風から...
上村松園 「想い出」
...松年先生の画風は渋い四条派で筆力雄渾だったが...
上村松園 「三人の師」
...王と奴隷とを表現する雄渾(ゆうこん)単一な厖大(ぼうだい)な美の形式であり...
高村光太郎 「美の日本的源泉」
...頗る簡勁雄渾の筆致を現はす事があるが...
永井荷風 「谷崎潤一郎氏の作品」
...男まげに雄渾(ゆうこん)に結い上げたところもいや味にはならず...
中里介山 「大菩薩峠」
...瀕死の病者のものとは思われない雄渾(ゆうこん)な筆つきで...
中島敦 「斗南先生」
...勢力の多き者は雄渾なり...
正岡子規 「俳諧大要」
...壮大雄渾なるものも繊細精緻なるものも普通の美術上の価値において差異なきは初(はじめ)に述べたる如し...
正岡子規 「俳諧大要」
...この外にも比較的に壮大雄渾なるものは枚挙に暇(いとま)あらず)一...
正岡子規 「俳諧大要」
...積極的美とはその意匠の壮大、雄渾、勁健(けいけん)、艶麗、活溌(かっぱつ)、奇警なるものをいい、消極的美とはその意匠の古雅、幽玄、悲惨、沈静、平易なるものをいう...
正岡子規 「俳人蕪村」
...(ただし壮大雄渾なるものに至りてはかえって上世に多きを見る)されば唐時代の文学より悟入したる芭蕉は俳句の上に消極の意匠を用うること多く...
正岡子規 「俳人蕪村」
...(ただし壮大雄渾の句は芭蕉これあれども後世に至りては絶えてなし)ゆえに俳句を学ぶ者消極的美を唯一の美としてこれを尚(とうと)び...
正岡子規 「俳人蕪村」
...雄渾(ゆうこん)なる処において...
正岡子規 「俳人蕪村」
...雄渾という資質だったから追々成人し...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...今日景観は何と雄渾でしょう...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...狩野派、土佐派、何々流式の線や色の主張も、飄逸(ひょういつ)も、洒脱(しゃだつ)も、雄渾も、枯淡も棄て、唯一気に生命本源へ突貫して行く芸術になってしまった...
夢野久作 「能とは何か」
...その雄渾荘重な調子をもってこの時代の心の大きいうねりを現わしている...
和辻哲郎 「日本精神史研究」
...我々が『イリアス』を読んでその雄渾清朗(ゆうこんせいろう)な美に打たれるとき...
和辻哲郎 「『劉生画集及芸術観』について」
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