...秋野は煙管の雁首を見ながら煙草を喫んでゐる...
石川啄木 「足跡」
...『大ぎな雁だ喃(なあ)...
石川啄木 「刑余の叔父」
...天井から雁木(がんぎ)で釣(つ)るした鉄瓶(てつびん)がぐらぐら煮え立っていた...
岩野泡鳴 「耽溺」
...天飛ぶ雁の意に、カルの音に冠する...
稗田の阿礼、太の安万侶 「古事記」
...雁の代りに鴉で辛抱する事にした...
薄田泣菫 「茶話」
...雁首(がんくび)を蛇腹(じゃばら)のように叩き潰(つぶ)した煙管(きせる)をくわえていた...
田中貢太郎 「棄轎」
...わたくしは鴎外先生が小説雁の末節に用ひられた叙景の筆法を想ひ起さねばならない...
永井荷風 「枯葉の記」
...雁来紅の種をまき...
永井荷風 「断腸亭日乗」
...鴻雁(こうがん)も鳥屋に生擒(いけど)らるれば雛鶏(すうけい)と俎(まないた)を同(おな)じゅうす...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...落雁はもう四つ目...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...雁江は自分が働いてゐないために浪費が批難されてゐると意(おも)った...
原民喜 「滑走」
...(八月二十五日)百六○雑誌『ホトトギス』第五巻第十号に載せてある蕪村句集講義の中探題雁字一行(ひとつら)の雁や端山(はやま)に月を印すといふ句の解釈は当を得ない...
正岡子規 「病牀六尺」
...あとの雁が先になります...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...「あれは雁(がん)でしょう」七十郎は盃を持った手を...
山本周五郎 「樅ノ木は残った」
......
與謝野寛・與謝野晶子 「満蒙遊記」
...はつ雁八月十六日...
吉川英治 「上杉謙信」
...小頭(こがしら)の雁六(がんろく)は首をかしげた...
吉川英治 「神州天馬侠」
...早くも城外の草原を低い雁(がん)のごとく飛んでいた...
吉川英治 「新・水滸伝」
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