...隻手(せきしゆ)を拂(はら)つて火(ひ)の箭(や)を斬(き)れ...
泉鏡太郎 「麻を刈る」
...どうぞ」年増の隻手(かたて)は道夫の肩にかかった...
田中貢太郎 「馬の顔」
...隻手(かたて)に大きなバケツを持って左の方から来た...
田中貢太郎 「蟇の血」
...はい」書生は隻手(かたて)を懐(ふところ)に入れて懐の中から何か出した...
田中貢太郎 「黄燈」
...この大胆者が御秘蔵のお皿を破りました」「なにッ」主膳の隻手はもう刀架の刀にかかった...
田中貢太郎 「皿屋敷」
...隻手には何か握っておりました...
田中貢太郎 「死人の手」
...女は金を包んだ風呂敷を隻手(かたて)にして起(た)ちあがった...
田中貢太郎 「女賊記」
...彼は椅子の手擦(てすり)へ凭(もた)せた隻手(かたて)の甲の上に...
田中貢太郎 「水魔」
...隻手(かたて)を延べて不動の木像の首のあたりを掴んだ...
田中貢太郎 「不動像の行方」
...監物は刀を隻手に持ち代えてそれで指し示した...
田中貢太郎 「不動像の行方」
...隻手に手燭を点け隻手に刀を執って庭へ出てみると...
田中貢太郎 「魔王物語」
...隻手でその胸倉を掴んだ...
田中貢太郎 「餅を喫う」
...私はいきなり隻手(かたて)を挙げて...
田中貢太郎 「妖影」
...天下の大権を隻手に集めたる幕府は...
徳富蘇峰 「吉田松陰」
...隻手の無能なるを知るが故(ゆえ)である...
夏目漱石 「虞美人草」
...「隻手(せきしゅ)の声を聞け」とか...
柳宗悦 「民藝四十年」
...彼の隻手(せきしゅ)の術はすさまじい...
山本周五郎 「樅ノ木は残った」
...隻手の声は如何(いかん)というのと同じことである...
吉川英治 「宮本武蔵」
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