...平時の争いに於ても武力は隠然たる最も有力なる力である...
石原莞爾 「戦争史大観」
...隠然たる存在ではあったのである...
犬田卯 「瘤」
...事実は隠然たる首謀であった...
大鹿卓 「渡良瀬川」
...砂馬さんを慷堂先生とやらに近づけようというのか」「慷堂先生は陸軍の若い将校の間に隠然たる勢力を持ってるんだ」「だから...
高見順 「いやな感じ」
...自由主義が近代日本の隠然たる社会常識だと云った...
戸坂潤 「日本イデオロギー論」
...それとも引き続き隠然たる勢力をなしたものか...
戸坂潤 「日本文化の特殊性」
...第二次伊藤内閣に対する隠然たる一敵国たりき...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...隠然たる一箇の舞台監督者であつたことは皆人の知るところであるが...
野上豊一郎 「演出」
...彼女はアウグストゥス在世の時は飛ぶ鳥も落すローマ皇帝の皇妃として隠然たる勢力を持っていたことは...
野上豊一郎 「パラティーノ」
...秋声会の隠然たる驍将(ぎょうしょう)であった...
野村胡堂 「胡堂百話」
...これなる人物は新興コンツェルンの花形として近代日本の産業界に隠然たる大勢力をなす林興業の親玉(キャプテン)...
久生十蘭 「魔都」
...現在日本階級戦線上の最も憎むべき敵の隠然たる部分を形成しつゝある...
槇村浩 「我々は牢獄で何をなすべきか」
...……現に西比利亜(シベリア)の東部に隠然たる勢力を張っておりますセミヨノフ...
夢野久作 「暗黒公使」
...隠然たる豪族がその団結力を延ばし出した...
横光利一 「静かなる羅列」
...古くから隠然たる半農半武士的な根づよい地盤を三河一色ノ郷にかためている...
吉川英治 「私本太平記」
...隠然たる浮浪勢力と見られるに至って来た...
吉川英治 「私本太平記」
...宮中にまで隠然たる勢力をもち...
吉川英治 「私本太平記」
...署内における勢力の隠然たるものは無視できない...
吉川英治 「新・水滸伝」
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