...栄さんのソプラノなのが際立つて響く...
石川啄木 「雲は天才である」
...これと際立つところはないが...
石川啄木 「鳥影」
...この佛には別に際立つてこれといふ程の秀れた技術も無ければ...
薄田泣菫 「西大寺の伎藝天女」
...この頃それを際立つてよく利用してゐるのは...
薄田泣菫 「茶話」
...常に平均を保つやうに――時には際立つた上下動があるにしても...
田山録弥 「新しい生」
...ところどころに巡査が万一を警戒して立つてゐるのもそれとはつきり際立つて見えた...
田山録弥 「海をわたる」
...町の中に萱葺屋根の交つて居るのが際立つて眼に着く...
田山録弥 「町」
...一層白いその顏があたりに際立つて見られた...
田山花袋 「道綱の母」
...静かな夕暮の空気の中に二人の溜息が際立つてきかれた...
田山録弥 「浴室」
...際立つて髮の美しく豐かな女がゐるのを...
中島敦 「盈虚」
...背景の樅(タンネ)が緑林に對して一層赤赤と際立つて見えるが...
野上豐一郎 「キフホイザー」
...どちらも水際立つた美男美女で...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...終りの無いことが特に際立つた本質的特徴となる...
波多野精一 「時と永遠」
...かれの特に際立つた功績は...
波多野精一 「時と永遠」
...一人は白髪の際立つ老人で...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「王冠の重み」
...この近所の田舍婆さんとは際立つて違つてゐた...
正宗白鳥 「水不足」
...絶間なく響く谿流の中に際立つてほがらかに聞えるのも...
水野仙子 「道」
...際立つて世馴れた口をきく人が居た...
水上瀧太郎 「貝殼追放」
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