...日中の花盛砂埃を浴びて立つても水際立つて美しくあつて然るべきのが...
泉鏡花 「お花見雜感」
...テイブルかけの玉子色の上に際立つて見えた...
鈴木三重吉 「桑の実」
...際立つて他人(ひと)のと変つてゐる...
薄田泣菫 「茶話」
...須磨子の芸術が段々際立つてよくなつて来ると共に...
薄田泣菫 「茶話」
...寂しい周囲のため異様に際立つそのなまめかしい風情(ふぜい)からか...
高見順 「如何なる星の下に」
...そこだけ際立つて一層赤く...
谷崎潤一郎 「二月堂の夕」
...おつくりも何もしないのでそれと際立つて美しくは見えてゐないけれども...
田山録弥 「モウタアの輪」
...ズボンの折目がいつでもキチンと際立つて居るだけでも周囲のくた/\のホーズとは類を異にして居た...
寺田寅彦 「蓑田先生」
...青く長い土手にぽつ/\とそれが際立つて白く見える...
長塚節 「おふさ」
...それでもランプの光を強く受けた頬の一部は際立つて白く見えた...
長塚節 「開業醫」
...處處に寺院の屋根や洋館の塔などが際立つて聳えてゐる...
「修道院の秋」
...外の女達とは際立つて品の好い...
南部修太郎 「ハルピンの一夜」
...どちらも水際立つた美男美女で...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...さういふ際立つた特徴に次いで...
堀辰雄 「プルウスト雜記」
...この近所の田舍婆さんとは際立つて違つてゐた...
正宗白鳥 「水不足」
...その後も引きつづいての是非の論が――際立つた論文などを書いた人も無かつたらうが...
水野葉舟 「言文一致」
...肌(はだえ)の美しさが一入(ひとしほ)際立つてくる...
柳宗悦 「和紙の教へ」
...村落の屋根の異樣な曲線が際立つて來る...
ピエル・ロチ Pierre Loti 吉江喬松訳 「氷島の漁夫」
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