...ナスタシヤムの一團の色が際立つて綺麗である...
鈴木三重吉 「女の子」
...須磨子の芸術が段々際立つてよくなつて来ると共に...
薄田泣菫 「茶話」
...稲の葉の香(にほひ)が際立つて鼻をついて来た...
武田麟太郎 「反逆の呂律」
...作者のねらひどころもいやに際立つて透いて見えてゐた...
田山録弥 「三月の創作」
...技巧があまり際立つてもいけない...
田山録弥 「小説新論」
...それも大抵はいつもきまつて鼻の際立つて大きい肥つた下司がふくみ聲で...
田山花袋 「道綱の母」
...ズボンの折目がいつでもキチンと際立つて居るだけでも周囲のくた/\のホーズとは類を異にして居た...
寺田寅彦 「蓑田先生」
...稍不透明な空氣は尚針の尖でつゝくやうに其白い一點を際立つて眼に映ぜしめる...
長塚節 「芋掘り」
...外の女達とは際立つて品の好い...
南部修太郎 「ハルピンの一夜」
...水際立つた元祿姿(げんろくすがた)で...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...まことに水際立つた男振りです...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...超越性の際立つて鮮かなるものと然らざるものとがある...
波多野精一 「時と永遠」
...際立つた出世はしないでも...
正宗白鳥 「假面」
...この近所の田舍婆さんとは際立つて違つてゐた...
正宗白鳥 「水不足」
...日に焼けた顔からくっきり際立つ白い額には...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「ある幸福」
...其中で最も際立つて見えるのは...
森鴎外 「椙原品」
...二人共際立つて小さく見える...
森鴎外 「花子」
...その銅の色が際立つやうに見えてゐた...
和辻哲郎 「西の京の思ひ出」
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