...アワヤ紙幣(さつ)の束が掴まれそうな際どい処迄漕ぎつけるものだから...
谷崎潤一郎 「The Affair of Two Watches」
...随分際どい時に正気に返ったものだと...
ディッケンス Dickens 森田草平訳 「クリスマス・カロル」
...利慾の外に何物もない人達が戰時の風雲に乘じて色々な際どい仕事に手を出し...
寺田寅彦 「寫生紀行」
...際どいことまで公言してしまった...
豊島与志雄 「ものの影」
...ずいぶん際どいエピソードも...
トルストイ 米川正夫訳 「クロイツェル・ソナタ」
...かなり際どい話を...
中島敦 「狼疾記」
...当人には別にそれが際どい話だという自覚はなく...
中島敦 「狼疾記」
...軈て狂女が二三歩すさつて中綮持つた右の手と右の足とを突き出して腰をぐつと後へ引いて假面が屹と青竹の櫓を見あげた時に「アヽいゝと際どい聲が又余の耳もとで響いた...
長塚節 「佐渡が島」
...少し際どいところで宣伝をするようであるが...
中谷宇吉郎 「湯川秀樹さんのこと」
...二人の間に取り返しのつかぬ関係が出来そうな際どい約束を...
夏目漱石 「虞美人草」
...三日食物が通らなければ滋養灌腸(かんちょう)をするはずだった際どいところを...
夏目漱石 「道草」
...際どいことでした」さすがの...
久生十蘭 「顎十郎捕物帳」
...この際どい競技(コンクール)にみごとに警視庁が勝をしめ...
久生十蘭 「魔都」
...仲々際どい音声をふりしぼつてゐる...
牧野信一 「思ひ出した事(松竹座)」
...その際どいかね合いで...
宮本百合子 「落ちたままのネジ」
...ときどき運命は際どいところで我々を翻弄するようである...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...いつでも至って際どい勝ち負けでありました...
柳田國男 「日本の伝説」
...際どいところでドロンを極め込んでいるもんだから何もかも盲目(めくら)探り同然だ...
夢野久作 「無系統虎列剌」
便利!手書き漢字入力検索
この漢字は何でしょう??