...その辺の際どい消息になると...
芥川龍之介 「路上」
...町子は不快な気がしたので行かないと云つたが道をおしえてやつて際どい処で逃げやうと思つて一緒に行つた...
伊藤野枝 「惑ひ」
...際どいところで仏師屋の高村東雲のところへ行くようになったのである...
高村光太郎 「回想録」
...際どい冗談も平気で云つてゐたが...
武田麟太郎 「一の酉」
...「今三村(ミチュムラ)ドクトルに掛っているのに酒が飲めるか!」と際どいところで白状した...
橘外男 「葛根湯」
...アワヤ紙幣(さつ)の束が掴まれそうな際どい処迄漕ぎつけるものだから...
谷崎潤一郎 「The Affair of Two Watches」
...合言葉というものは極めて際どいものだ...
戸坂潤 「日本イデオロギー論」
...唯だ策士の入智惠でアンな際どい芝居が演られるものでない...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...わたしはポズドヌイシェフです――ちょうど今あなたのいわれた際どいエピソードをおこした男です...
トルストイ 米川正夫訳 「クロイツェル・ソナタ」
...当人には別にそれが際どい話だという自覚はなく...
中島敦 「狼疾記」
...軈て狂女が二三歩すさつて中綮持つた右の手と右の足とを突き出して腰をぐつと後へ引いて假面が屹と青竹の櫓を見あげた時に「アヽいゝと際どい聲が又余の耳もとで響いた...
長塚節 「佐渡が島」
...要するに際どい機智の運用を貴としとするのみである...
原勝郎 「足利時代を論ず」
...ひどく際どい風体になっているのも気のつかないふうで...
久生十蘭 「魔都」
...仲々際どい音声をふりしぼつてゐる...
牧野信一 「思ひ出した事(松竹座)」
...その際どいかね合いで...
宮本百合子 「落ちたままのネジ」
...ときどき運命は際どいところで我々を翻弄するようである...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...際どいところでするっと逃げてしまう...
山本周五郎 「五瓣の椿」
...その描写が際どいということだけで...
和辻哲郎 「蝸牛の角」
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