...緑いろなる黴(かび)隙間なく生ひたり...
ハンス・クリスチアン・アンデルセン Hans Christian Andersen 森鴎外訳 「即興詩人」
...しかしそれにはあまりいろいろな情実が隙間なくからみついていました...
伊藤野枝 「「別居」について」
...近付く姫と隙間なく(at all points)物の具つけたゲーレスとを見た...
テニソン Tennyson 菅野徳助、奈倉次郎訳 「アーサー王物語」
...隙間なく密生しても活力を失わないという特徴があるために垣根の適当な素材として選ばれたのであろう...
寺田寅彦 「郷土的味覚」
...簑の上に隙間なく並んでいる葉柄の切片が...
寺田寅彦 「小さな出来事」
...恰(あたか)も金を接(つ)ぎ合せた様に寸分の隙間なく寄せてくる...
夏目漱石 「『煤煙』の序」
...半紙廿枚ばかりへ隙間なく細字(さいじ)で書いたものの...
夏目漱石 「道草」
...全身隙間なく鎧(よろ)いたる一台の植物性大戦車(タンク)...
久生十蘭 「ノンシャラン道中記」
...渡御(とぎょ)の道筋の両側に隙間なく桟敷を結って...
久生十蘭 「平賀源内捕物帳」
...隙間なく生えた青苔の上を...
久生十蘭 「魔都」
...大型の紫檀の書棚には金文字の洋書が隙間なく並んで上段には中世紀の海賊船の模型や銀の燭台やらが並んでゐるし...
牧野信一 「露路の友」
...硝子(ガラス)の破片が隙間なく植えつけてあった...
水上滝太郎 「遺産」
...苔が庭を隙間なくたたみ込んで...
室生犀星 「京洛日記」
...数十の大燈籠を天井に隙間なく懸けている家がある...
森鴎外 「鶏」
...(アリオスト)(c)皇帝カラカラは隙間なく身を鎧い...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...十数軒の常設小屋が隙間なく立ち並んで...
山本笑月 「明治世相百話」
...両側は隙間なく葭簀(よしず)張りの売店...
山本笑月 「明治世相百話」
...もう強い茎の群団は二人の周囲を隙間なく押し締めて来た...
横光利一 「旅愁」
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