...少し時を經てから見れば僕の文章は僕自身の眼にさへ可なり襤褸だらけ隙だらけである...
阿部次郎 「三太郎の日記 第二」
...更に甚だしく襤褸だらけ隙だらけな事を云ふならば...
阿部次郎 「三太郎の日記 第二」
...いきり立った老人の姿勢のように隙だらけな)心持はない...
石川啄木 「性急な思想」
...隙だらけの入口の板戸をとおして...
海野十三 「浮かぶ飛行島」
...隙だらけの壁と隙だらけの木つ葉の間から粉雪が家の中に降り込んで...
江南文三 「佐渡が島のこと」
...全体と部分とかいうような空虚な隙だらけの容器に盛られて了う外はない...
戸坂潤 「イデオロギー概論」
...処がこういう隙だらけの発表やジェスチュアを通じて現われる政府の本質は...
戸坂潤 「社会時評」
...大抵は隙だらけの特徴づけに終らざるを得ない...
戸坂潤 「ひと吾を公式主義者と呼ぶ」
...これに反して、主人が惰弱(だじゃく)で、家風が衰えている家は、いかに構えがおごそかでも、家相というものが、隙だらけで、そこへ忍び込んで仕事をするのは、極めて容易(たやす)いことになっている...
中里介山 「大菩薩峠」
...世間が隙(すき)だらけで隙だらけで...
中里介山 「大菩薩峠」
...打ち下す力の凄いために隙だらけの胴に切り込むことが出來ないので竹刀の方は防ぎ一方に逃げまはつて居る...
長塚節 「撃劍興行」
......
室生犀星 「愛の詩集」
...ああいう恰好の隙だらけの容子をそのままどうしようもないところに...
室生犀星 「われはうたえども やぶれかぶれ」
...自分がどんなに隙だらけでも平気である...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...体も神も隙だらけの一点を狙った奇襲だ...
山本周五郎 「松林蝙也」
...河内房の老練な眼から見れば全身ほとんど隙だらけである...
吉川英治 「剣難女難」
...その隙だらけの新九郎へ...
吉川英治 「剣難女難」
...すでに間隙だらけであったのである...
吉川英治 「三国志」
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