...患者はすぐ隔離するといふ組織にし...
鈴木三重吉 「パナマ運河を開いた話」
...今行幸道路を隔てて見ゆる海上ビルデングのあたりには松平豊前(ぶぜん)が住まっていた...
高浜虚子 「丸の内」
...彼等との距離が半町ぐらい隔たって...
谷崎潤一郎 「痴人の愛」
...それは直接なる遠隔作用である)...
戸坂潤 「エマヌエル・カント『自然哲学原理』解説」
...大抵隔ツテ聴クヲ好シトス...
永井荷風 「向嶋」
...それが二尺くらいの間隔をおいて一面に並び...
中谷宇吉郎 「硯と墨」
...梧桐を隔(へだ)てて...
夏目漱石 「永日小品」
...頭の上の方にいるものを室(へや)を隔てて見る視力が...
夏目漱石 「思い出す事など」
...日を経(へ)れば日を重ねて隔(へだた)りの関が出来る...
夏目漱石 「虞美人草」
...隔てのない心持で話し合っております...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...壁一重隔てた道具置場で喚き立てた男のこえがまだ耳についていた...
本庄陸男 「石狩川」
...植込に隔てられて甚伍左の姿だけしか見えないので...
三好十郎 「斬られの仙太」
...二町足らず隔たつた纏(まとひ)を目当(めあて)に...
森鴎外 「大塩平八郎」
...この家の前身は小径を隔ててその崖に臨んだ板葺(いたぶき)の小家であった...
森鴎外 「細木香以」
...川を隔てた本所(ほんじょ)の河岸も...
山本周五郎 「柳橋物語」
...悽愴極まる屍体の山と石油臭の中に隔離されている約一小隊の生霊に...
夢野久作 「戦場」
...社会の一都に閉(とぢ)込めて隔離するかの手段を取るのが宜(よろ)しいと思ふ...
與謝野寛、與謝野晶子 「巴里より」
...前方の低地を隔てた真正面の太子(たいし)ヶ嶽(たけ)あたりから...
吉川英治 「新書太閤記」
便利!手書き漢字入力検索