...その落された地点と地点との間隔は...
大阪圭吉 「気狂い機関車」
...だしぬけに隔ての障子が破れて...
薄田泣菫 「茶話」
...ついに一回の用命もなくはるばる十町も隔っているパン屋からパンを求めているとの事である...
相馬愛蔵 「私の小売商道」
...わたしと以前の居住者とのあいだに大きな隔たりをつくっていること...
ソーロー Henry David Thoreau 神吉三郎訳 「森の生活――ウォールデン――」
...其から僅か數里隔つたる所の...
田中正造 「亡國に至るを知らざれば之れ即ち亡國の儀に付質問」
...六町も隔たった通りにあった...
徳田秋声 「足迹」
...延長の第三の規定は長さ(距離又は間隔)である...
戸坂潤 「現代唯物論講話」
...とうてい同じ人間とは思えないぐらい懸(か)け隔(へだ)たっている...
夏目漱石 「門」
...狹い川を隔(へだ)てゝ猿屋町のお角の家からは...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...すべての仲間から隔絶した環境が絶対に必要です...
平林初之輔 「華やかな罪過」
...細君は起き上つて隔の襖を開けた...
水野仙子 「女」
...わづかに川を隔てたばかりの向ふ岸へ...
三好達治 「霾」
...これを作つた日時が隔絶してをらぬので...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...後嗣梅津謙助氏が遠隔の地に居らるる故か久しく忘れられていた...
夢野久作 「梅津只圓翁伝」
...此夜はまことに面白く隔意なく語つて眠に就きましたが...
横瀬夜雨 「花守」
...辱知 江東生夕の光堤にもえし陽炎(かげろふ)は草の奈邊(いづこ)に匿(かく)れけむ緑は空の名と爲りて雲こそ西に日を藏(つゝ)めさゝべり淡き富士が根は百里(ひやくり)の風に隔てられ麓に靡く秋篠の中に暮れ行く葦穗山雨雲覆ふ塔(あらゝぎ)に懸れる虹の橋ならで七篠(なゝすぢ)の光...
横瀬夜雨 「花守」
...――当時の大国が、どこでもやっていたように、自国の境や、遠隔の飛び地に、それとなく手なずけておいた程度の――一衛星国――それが徳川家における上田城の真田だった...
吉川英治 「新書太閤記」
...遥か遠隔の地と海底にあるいくつかの巨石遺跡と戦慄すべきナコト写本の断片のみである...
H. P. ラヴクラフト H.P.Lovecraft The Creative CAT 訳 「時間からの影」
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