...しかしその間隔の甚だしくなるにつれて相互の理解がなくなつて...
會津八一 「趣味の修養」
...此盛岡と十数哩(マイル)を隔てた或る寒村に生れた...
石川啄木 「葬列」
...二人が少しも隔意なき得心上の相談であったのだけれど...
伊藤左千夫 「野菊の墓」
...その間隔(かんかく)で展開することとし...
海野十三 「時計屋敷の秘密」
...社会から完全に隔離します...
江戸川乱歩 「影男」
...自分の好き嫌いで部下を分け隔てしたり...
相馬愛蔵 「私の小売商道」
...さながら世を隔てたる高野山...
高山樗牛 「瀧口入道」
...最初のうちは金網を隔てて...
谷崎潤一郎 「細雪」
...初め後れし間隔は...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...敷居を隔てて手を突いて話し合う...
内藤鳴雪 「鳴雪自叙伝」
...それを隔(へだ)てて上野の森は低く棚曳(たなび)き...
永井荷風 「曇天」
...一間を隔ててお君の耳へそれを入れることが心配になるのです...
中里介山 「大菩薩峠」
...二つ卓を隔てた向うに一人の男の食事をしているのが目に入った...
中島敦 「狼疾記」
...連繋が帝国主義の荒野でなく無敵の社会主義の螺旋庭園がわれらの間にある!何がきみらとおれらを隔てうるか?われ/\は銘記しよう―――鎌と槌をうちぬくひろ/″\とした美くしい自由の花園をへだてゝ砲口をそなえた二つのボルセビークの砲台もまたそゝり立つやがて地殻をうちぬく灼熱の烽火は辺境と内国の戦線に燃え見すぼらしいこの一片の牢獄の工具は...
槇村浩 「獄内にてドイツの同志を思う歌」
...「いかさまに昔結べる契りにてこの世にかかる中の隔てぞわからない...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...君のゐる場所と夫人の位置では硝子戸を隔てて四米くらゐしかないといふ君の口述では...
室生犀星 「帆の世界」
...猶更(なおさら)押し隔てられ易(やす)いのである...
シュニッツレル Arthur Schnitzler 森鴎外訳 「みれん」
...叡山とは湖の隔てがあり...
吉川英治 「新書太閤記」
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