...満堂随喜の涙にむせび...
井上円了 「欧米各国 政教日記」
...随喜の涙とともに否応(いやおう)なしに買い取って行く...
谷譲次 「踊る地平線」
...それでわたしは、知り合いのそんな注目や、讃辞(さんじ)や、随喜の涙が、みんな嘘っぱちで、寄ってたかってわたしを病人あつかいにして、いい加減な気休めを言っているみたいな気がする...
アントン・チェーホフ Anton Chekhov 神西清訳 「かもめ」
...その瞬間の印象によびさまされた感動に随喜の涙を流した...
ドストエーフスキイ 中山省三郎訳 「カラマゾフの兄弟」
...随喜の涙に咽(むせ)ぶ群集の善男善女(ぜんなんぜんにょ)と幾多の僧侶の行列に送られて...
永井荷風 「伝通院」
...後生安楽(ごしょうあんらく)と随喜の涙にくれているものばかりであります...
中里介山 「大菩薩峠」
...遊女は随喜の涙を流した...
中里介山 「法然行伝」
...如何(いか)にも尊い容(すがた)がその儘であったから皆々随喜の涙を流した...
中里介山 「法然行伝」
...随喜の涙を流す者さえあります...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...万人の眼には随喜の涙がキラキラと光る……...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogolj(Николай Васильевич Гоголь) 平井肇訳 「死せる魂」
...自分が感動させた読者の随喜の涙や同感の歓びを見ることも出来ない...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogolj(Николай Васильевич Гоголь) 平井肇訳 「死せる魂」
...随喜の涙にむせぶ連中はこのサクラの開花を仰ぎ見て...
牧野富太郎 「植物一日一題」
...随喜の涙を流して尊重した漢名すなわち中国名が禍をなしてこんな結果を生んだものだと私は確信している...
牧野富太郎 「植物一日一題」
...茶人が見たら随喜の涙を流すね...
柳宗悦 「台湾の民藝について」
...彼らに随喜の涙を流す人たちさえ少くない...
柳宗悦 「民藝四十年」
...丸山作楽君が君主専制の東洋風に随喜の涙を流されし時代もありき...
山路愛山 「英雄論」
...扮装も背景も無い素舞いを見て随喜の涙をこぼすのがある...
夢野久作 「能とは何か」
...(――随喜)それだ、随喜の涙である...
吉川英治 「親鸞」
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