...その一隅ではM少佐が大きな声で電話をかけている...
石川欣一 「比島投降記」
...「はいッ」隅田乙吉は...
海野十三 「赤外線男」
...とうとう大隅に身体を預けた...
海野十三 「地球盗難」
...ボーイが一隅の卓(テーブル)の上に...
江戸川乱歩 「孤島の鬼」
...下の四隅に足さへありとぞ...
大町桂月 「十和田湖」
...パリの隅々迄流れるようになった或日の午後...
辰野隆 「二人のセルヴィヤ人」
...見せ物場の一番奥の隅の所に連れて行つた...
ドストエウスキー Fyodor Mikhailovich Dostoevski 森林太郎訳 「鰐」
...薬草はどこかの隅に永久に置き忘られてしまったらしい...
豊島与志雄 「黒点」
...隅田川本流大川に橋のかかつたのは...
長谷川時雨 「花火と大川端」
...こんなものに恐れる必要はちっともありゃしません」白刃(はくじん)をふるって斬りこまれたり、闇討ちに遭いかけたことは、これまでたびたびあったことだし、そう言われれば、なるほどこれくらいの威かしに今さらびくつくこともいらないわけで、ほかの四人も、もっとも、とうなずいたが、それでも、なにか心の隅に、結んでとけぬ暗い思いがあった...
久生十蘭 「顎十郎捕物帳」
...加藤君……」神保部長刑事が広間の隅から呼びかけた...
久生十蘭 「肌色の月」
...花模様の丸ボヤの洋灯(ランプ)の下(もと)で、隅ではあったが、皆と一つ食卓に対(むか)い、若い雪江さんの罪の無い話を聴きながら、阿父(とう)さん阿母(かあ)さんの莞爾々々(にこにこ)した面(かお)を見て、賑(にぎや)かに食事して、私も何だか嬉しかったが……軈(やが)て食事が済むと、阿父(とう)さんが又主人になって、私に対(むか)って徐々(そろそろ)小むずかしい話を始めた...
二葉亭四迷 「平凡」
...おっと」部屋の片隅にある電話が小さくじりじり鳴った...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「ギルレイ」
...あかりが届かないんだから――隅々までわかるように...
三上於菟吉 「雪之丞変化」
...農具とその他の樽や古箱等の積んである土間の一番の隅に一かたまりの様になってお関と重三が立って居た...
宮本百合子 「お久美さんと其の周囲」
...石段の隅々がくま取られた夕やみを孕んだ...
室生犀星 「はるあはれ」
...播磨(はりま)の東隅の村まで来たという記事もある...
柳田国男 「海上の道」
...私はこうした事実を頭の片隅で推理すると同時に...
夢野久作 「暗黒公使」
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