...そして、日がな一日、塵程の屈托が無い様に、陽気に物を言ひ、元気に笑つて、誰に憚る事もなく、酒を呑んで、喧嘩をして、勝つて、手当り次第に女を弄んで、平然(けろり)としてゐた...
石川啄木 「刑余の叔父」
...馴染の酒店(バア)や珈琲店(カツフエ)は派手な百貨店(デパアトメント・ストア)と一緒にワルツでも踊るやうに陽気に頭の中を過ぎて往つたが...
薄田泣菫 「茶話」
...皆さん陽気に騒いでいます...
太宰治 「花燭」
...三味線(しゃみせん)を弾(ひ)かれても陽気にはなれないで...
徳田秋声 「縮図」
...春は閉切(しめき)つた家(うち)の中までも陽気におとづれて来たのである...
永井荷風 「すみだ川」
...「ホントに陽気におなりよ...
中里介山 「大菩薩峠」
...お絹が現われてからにわかに陽気になりました...
中里介山 「大菩薩峠」
...三四郎は与次郎の顔を陽気にするために...
夏目漱石 「三四郎」
...いつになく春めいて主人の笑い声さえ陽気に聞える...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...「陽気に見えたからって...
葉山嘉樹 「海に生くる人々」
...細君や子供たちが一頻り陽気に騒ぐのであったが...
原民喜 「翳」
...炎の踊りに合わせて陽気に踊った...
A. ビアス A.Bierce The Creative CAT 訳 「チカモーガ」
...その足で保平の部屋へ行って陽気に酒盛をはじめた...
久生十蘭 「無月物語」
...一しょに遊んでいる仲間までが一層陽気になる位なんだが...
ナサニエル・ホーソン Nathaniel Hawthorne 三宅幾三郎訳 「ワンダ・ブック――少年・少女のために――」
...マクスグラジャ大将と陽気に立ち話をしていた...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「王冠の重み」
...陽気に笑って欲しい...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「鉄面皮」
...いやだわ、あんた陰気なんだもの、まるでいまにも首をくくる人みたい、ねえ、陽気にやろうよ、ぱあっとさ、いいでしょ...
山本周五郎 「さぶ」
...陽気にはまず申し分もない...
吉川英治 「新・水滸伝」
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