...四辺(あたり)はどうあろうともそこだけはぽかぽかと陽当りよく...
上村松園 「中支遊記」
...陽当りのいい庭さきへ籐椅子を持ち出して...
薄田泣菫 「独楽園」
...陽当りのいい小枝にとまつたまま...
薄田泣菫 「独楽園」
...日に幾時間かはきつと陽当りのいい庭先に出ることにきめてゐる...
薄田泣菫 「独楽園」
...小太郎は、南玉の後から(こんな汚いところに――)と、思いながら、益満の住んでいる、陽当りの悪い、古い、臭のする長屋へ入って行った...
直木三十五 「南国太平記」
...そこへ塾に居るMと云う洋画家がやって来て一石やりましょうとの事だから直ちにそれに応じて碁盤(ごばん)を陽当りのよい縁側に持ち出させそこで悠々と碁をうち出した...
中里介山 「百姓弥之助の話」
...前の晩張ったものに違いない――あの辺は陽当りが良いから...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...田原屋の嫁になる気になった」「――――」「息子の冬瓜野郎が少しくらい陽当りが悪くたって...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...陽当りのいい窓も沢山持っています...
林芙美子 「新生の門」
...川っぷちで寒いが陽当りよく風もないのでわりにいゝ...
古川緑波 「古川ロッパ昭和日記」
...陽当りのいい居間の縁ばなにしゃがんで籠のカナリヤを人差指で嚇かすようなことをしている父の屈託のない姿がみうけられたりすると...
矢田津世子 「父」
...陽当りの好い塀の下には黒い土が見え出した...
矢田津世子 「凍雲」
...陽当りのいい場所に七つあるが...
山本周五郎 「赤ひげ診療譚」
...そこは陽当りもよし岩質が脆いので...
山本周五郎 「ちくしょう谷」
...枯れて明るい桑畑を前にした陽当りのよい構えだった...
山本周五郎 「日本婦道記」
...陽当りのわるい部屋には一つ一つ錠がかかるようになっている...
吉川英治 「かんかん虫は唄う」
...陽当りのわるい一室に...
吉川英治 「私本太平記」
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