...今度死ぬのは自分かも知れないと云ふ険悪な恐怖の影を...
芥川龍之介 「枯野抄」
...いつか憎悪を孕(はら)んで居る険悪な調子を帯び始めた...
芥川龍之介 「素戔嗚尊」
...最も険悪な昏睡にしかのがれ道はまずなかった...
鷹野つぎ 「窓」
...険悪な気まずさに...
太宰治 「愛と美について」
...或る人たちとは険悪な間がらだったし...
アントン・チェーホフ Anton Chekhov 神西清訳 「妻」
...ここから車馬も通わぬ険悪な山路(やまみち)を二...
近松秋江 「狂乱」
...険悪な天候もどの点で彼を凌駕すべきかを知らなかった...
ディッケンス Dickens 森田草平訳 「クリスマス・カロル」
...もしそれ必要ありとせばもってわが社会ははなはだ険悪なるを証すべく...
徳富蘇峰 「将来の日本」
...眉をひそめて険悪な表情になってゆきました...
豊島与志雄 「死因の疑問」
...険悪な表情をするが...
豊島与志雄 「囚われ人」
...何となくルウスと犠牲者の女二人とのあいだに険悪な空気があったようだと証言した...
牧逸馬 「アリゾナの女虎」
...及び彼らが絶えず曝されている険悪な気候によって...
トマス・ロバト・マルサス Thomas Robert Malthus 吉田秀夫訳 「人口論」
...むしろ彼にその種の読書をさせた当時の険悪な世相やラ・ボエシとの交遊の影響をこそ重視すべきであろう...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...ひしひしと険悪な視線や身ゆるぎが...
吉川英治 「上杉謙信」
...険悪な空気を予察して...
吉川英治 「三国志」
...四明(しめい)ヶ岳(だけ)の彼方(かなた)から吉水の一草庵におおいかぶさってくるように険悪な風雲を感じながら...
吉川英治 「親鸞」
...それほど険悪なのである...
吉川英治 「宮本武蔵」
...時にはひからびた額に刻まれた険悪な皺や...
渡辺温 「絵姿」
便利!手書き漢字入力検索
この漢字は何でしょう??