...「陶然とした表情で優雅に食事をする」...
...「陶然とした風景を眺める」...
...「陶然とした音楽に耳を傾ける」...
...「陶然とした心境で詩を読む」...
...「陶然とした空気感に包まれる」...
...陶然となすった御顔を御向けになって...
芥川龍之介 「邪宗門」
...陶然亭...
芥川龍之介 「北京日記抄」
...陶然亭は天井を竹にて組み...
芥川龍之介 「北京日記抄」
...あなたの光に陶然(とうぜん)と酔って...
太宰治 「心の王者」
...陶然として身を安楽椅子の安きに託したる武男は...
徳冨蘆花 「小説 不如帰」
...悟浄はしだいに陶然としてきた...
中島敦 「悟浄出世」
...でも、二つ三つ傾けると、陶然として、天下泰平になる八五郎です...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...陶然と坐っているミミイ嬢を発見したのである...
久生十蘭 「ノンシャラン道中記」
...私は長い間陶然としてゐた...
北條民雄 「発病した頃」
...陶然として見惚れずには居られなくなつたといふのであつた...
牧野信一 「熱海線私語」
...何処ででも私は忽ち陶然として野蛮な饒舌家に変るのが常習の筈だつた...
牧野信一 「熱い風」
...漸くにして陶然たる頃...
牧野信一 「五月のはじめ」
...空想の虹に想ひを馳せて無言のリズムに酔つた如くに陶然としてうつとりと首を傾げてゐた...
牧野信一 「心象風景(続篇)」
...絶景を仰いで陶然たる詠嘆辞(さわり)をよみあげ...
牧野信一 「風流旅行」
...さうすると、今朝は、ここで、フアテイアの壺に白薔薇の花を咲かせて戴けるといふことになり、私は大儲けの悦びを持ち、先生は、忽ち陶然として、お互ひに誠にお目出度い朝になるといふものです...
牧野信一 「山彦の街」
...あたしは万三郎さまのことで頭がいっぱいだわ」かよは陶然(とうぜん)と眼を細めた...
山本周五郎 「風流太平記」
...ソロソロこの辺から陶然(とうぜん)とほろ赤くなって...
吉川英治 「江戸三国志」
...『いでゆ』のねらう所は恐らく温泉のとろけるように陶然とした心持ちであろう...
和辻哲郎 「院展遠望」
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