...陰険な人は嫌われる...
...彼女は陰険に微笑んでいた...
...彼は陰険な言い方をしていた...
...陰険な噂が広まっている...
...彼は陰険な性格だ...
...ばか笑いをしている最中に不思議に陰険な目つきをちらつかせたりした...
有島武郎 「或る女」
...平田一郎という陰険(いんけん)な男は...
海野十三 「赤外線男」
...陰険なる輩に奪われて...
大隈重信 「憲政に於ける輿論の勢力」
...それは昨年の十月二十九日陰険奸黠(かんかつ)な英帝国の対支策謀の事実が次から次へと暴露してちょうどこの日赤坂三会堂における第三回の排英大会に我が日本国民の血潮が沸騰し切っていたその当日のことであった...
橘外男 「ナリン殿下への回想」
...父が敵の陰険な手段にかゝって落命したと思うより外には...
谷崎潤一郎 「武州公秘話」
...社会からそういうふうに陰険に取り扱われるからには...
ユゴー・ヴィクトル Hugo Victor 豊島与志雄訳 「死刑囚最後の日」
...――陰険暴戻(ぼうれい)な眼つきは彼にすえられた...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...美名の影に隠れた漢人の陰険さより遙(はる)かに好ましい場合がしばしばあると思った...
中島敦 「李陵」
...陰険な伊太利式の復讐をして...
久生十蘭 「だいこん」
...近東人種特有の陰険な微笑を浮べた...
久生十蘭 「墓地展望亭」
...不潔な雑巾のような、醜悪な正方形の顔に、陰険で、狡猾(こうかつ)そうな眼が光っている...
火野葦平 「花と龍」
...女の狡猾・陰険なたくらみが失敗して大喜びだった...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「玉手箱」
...やさ男で黒目がうさんくさそうで陰険だった...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「煉獄」
...荒れきったブルスキーという土地を貰ってそこで村の富農の侮蔑や陰険なずるさと戦いながら集団農場を組織する経路を書いた長篇である...
宮本百合子 「五ヵ年計画とソヴェトの芸術」
...玄機は甚だしく陰険なように看取した...
森鴎外 「魚玄機」
...革命等のあらゆる政治的の陰険手段を請負うに足る...
夢野久作 「暗黒公使」
...血の巷(ちまた)よりは陰険でそして惨鼻(さんび)だ...
吉川英治 「親鸞」
...狡獪(こうかい)にして陰険...
吉川英治 「随筆 新平家」
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