...私の妙に陰惨な悒鬱の感情は...
飯田蛇笏 「薄暮の貌」
...私は陰惨な中毒患者になっていた...
太宰治 「東京八景」
...非常に陰惨な陰気な沈鬱な執拗で吝嗇で猜疑心が深いという...
橘外男 「陰獣トリステサ」
...陰惨な点で世界的に有名な一廓がある...
谷譲次 「踊る地平線」
...陰惨な醜い皺もある...
田山録弥 「心の絵」
...そういう陰惨な夢と...
チャールズ・ディッケンズ 佐々木直次郎訳 「二都物語」
...その絵の景色には、普通日本人の頭にある京都というものは少しも出ていなくて、例えばチベットかトルキスタンあたりのどこかにありそうな、荒涼な、陰惨な、そして乾き切った土地の高みの一角に、「屋根のある棺柩(かんきゅう)」とでも云いたいような建物がぽつぽつ並んでいる...
寺田寅彦 「雑記(1[#「1」はローマ数字、1-13-21])」
...陰惨なる時代である...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...もっと陰惨なものをもっている...
中井正一 「探偵小説の芸術性」
...陰惨なうちにも迫らない動作を伝えていますが...
中里介山 「大菩薩峠」
...これは非常に憂鬱で陰惨な...
萩原朔太郎 「流行歌曲について」
...陰惨な印象を与え...
葉山嘉樹 「海に生くる人々」
...その小松が三十年近くもそんな陰惨な生活をしていたということを聞きますと...
久生十蘭 「ハムレット」
...彼の頭には陰惨な人生の両極がまざまざと描かれた...
平林初之輔 「予審調書」
...陰惨な生活苦の地獄図を息苦しいまでに漂はせた(大ていの落語家が落までやつて卅分とないこの噺を彼は前半で四十分かゝる)...
正岡容 「初代桂春団治研究」
...陰惨な狂人の幸福の中に...
山川方夫 「愛のごとく」
...その文章は実に陰惨なヒステリックな感じを与える...
和辻哲郎 「埋もれた日本」
...決して陰惨な印象を与えはしない...
和辻哲郎 「漱石の人物」
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