...僻陬(へきすう)の村夫子(そんふうし)猶且(なほか)つ彼が名を記して幸福なる詩人と云ふ...
石川啄木 「閑天地」
...古代の神々の豪放な笑ひと闊達な舞踏をこの本州の僻陬に於いて直接に見聞する思ひであつた...
太宰治 「津軽」
...こんな辺陬な駅への区間列車なぞはこれでおしまいだったのであろう...
橘外男 「生不動」
...この辺陬(へんすう)ボカス・デルトーロの村へ招ばれてやって来たというのは...
橘外男 「ウニデス潮流の彼方」
...ボカス・デルトーロの辺陬(へんすう)から世界的な重大発表をするらしいという噂が...
橘外男 「ウニデス潮流の彼方」
...辺陬(へんすう)熱帯瘴癘(しょうれい)の蛮地であって...
橘外男 「令嬢エミーラの日記」
...民間にも僻陬の地にも...
津田左右吉 「日本上代史の研究に関する二、三の傾向について」
...第二 家庭の児長門(ながと)は山陽の西陬(せいすう)に僻在(へきざい)す...
徳富蘇峰 「吉田松陰」
...日向薩摩の如き僻陬とも異り...
内藤湖南 「卑彌呼考」
...李と粟飯にも当時の東国の辺陬(へんしう)らしさがあつて宜しい...
中勘助 「府中のけやき」
...わが伊那の地が山間の僻陬(へきすう)にありながら...
中里介山 「大菩薩峠」
...及び僻陬にある寒寺につきては...
原勝郎 「鎌倉時代の布教と當時の交通」
...山間僻陬のところどころに散在したが...
久生十蘭 「うすゆき抄」
...そこは辺陬(へんすう)に属する場所であり...
細井吉造 「二つの松川」
...杖を引っ張って山坂を越してくるのでげすから」根津から小石川小日向へまでを「山坂」云々はいかにもそのころの辺陬(へんすう)の感じがあらわれていて...
正岡容 「我が圓朝研究」
...僻陬(へきすう)の故郷でも...
正宗白鳥 「月を見ながら」
...凡てを自給せねばならぬ山間僻陬(へきすう)の地理が...
柳宗悦 「日田の皿山」
...そこへ行くと北方は中央の都からは遠い僻陬(へきすう)の地であるため...
柳宗悦 「民藝四十年」
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