...此陥欠を避ける手段は御互になかったのですから...
「木下杢太郎著『唐草表紙』序」
...元来は静(せい)であるべき大地(だいち)の一角に陥欠(かんけつ)が起って...
夏目漱石 「草枕」
...――どんな社会だって陥欠(かんけつ)のない社会はあるまい」「それはないだろう」「ないとすれば...
夏目漱石 「三四郎」
...現代社会制度の陥欠をもっとも明らかに感じたものだ...
夏目漱石 「三四郎」
...文学の目的が直接にこの弊(へい)を救うにあるかどうかは問題外としても情操文学がこの陥欠(かんけつ)を補う効果を有し得る事はたしかであります...
夏目漱石 「創作家の態度」
...微(かす)かなる陥欠(かんけつ)は言辞詩歌の奥に潜(ひそ)むか...
夏目漱石 「艇長の遺書と中佐の詩」
...同じ浪漫派にしても我々現在生活の陥欠を補う新らしい意義を帯びた一種の浪漫的道徳でなければなりません...
夏目漱石 「文芸と道徳」
...作家として陥欠(かんけつ)のある人間でなければなりません...
夏目漱石 「文芸の哲学的基礎」
...何か陥欠(かんけつ)があると起るもので...
夏目漱石 「坊っちゃん」
...そうしてその陥欠を補うものは強情の二字に外ならなかった...
夏目漱石 「道草」
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