...何年か後には必ず意外の機会から全露を大混乱に陥れる時がある」とはしばしば云(い)い云いした...
内田魯庵 「二葉亭追録」
...もうこの上由(よし)ない恐怖に人を陥れることは止めにしようと決心したのであった...
橘外男 「逗子物語」
...王侍御を陥れる材料がいながらにして見つかったので...
蒲松齢 田中貢太郎訳 「小翠」
...「ですからあんたわたし陥れるために利用しられなさったんやわ」と光子さんはいわれますねん...
谷崎潤一郎 「卍(まんじ)」
...国家を窮地に陥れると共に...
津田左右吉 「建国の事情と万世一系の思想」
...教えてくれないですか? 夫人は僕を陥れることに与(あず)ったのですか?」「ヒルトン・キューピット夫人は...
コナン・ドイル 三上於莵吉訳 「暗号舞踏人の謎」
...今日はおぞくも伏兵の計(はかりごと)に陥れるを...
徳冨蘆花 「小説 不如帰」
...異国の風俗が人間を不安に陥れるように...
戸坂潤 「世界の一環としての日本」
...われから進んで自分をこんな屈辱に陥れるのは...
ドストエーフスキイ 米川正夫訳 「地下生活者の手記」
...しかしてこれら人物の姿勢も容貌に等しく常に一定の典型に陥れるのみならず写生に遠ざかる事むしろ甚(はなはだ)しきものあり...
永井荷風 「江戸芸術論」
...全くの混乱状態に陥れるに越したことはないと唱導するものもある...
中里介山 「大菩薩峠」
...「美しい顔をして人を陥れるようなハイカラ野郎は延岡に居(お)らないから……と君は云ったろう」「うん」「ハイカラ野郎だけでは不足だよ」「じゃ何と云うんだ」「ハイカラ野郎の...
夏目漱石 「坊っちゃん」
...活動不能の状態に陥れることは出来るのです...
北條民雄 「間木老人」
...人類を欠乏と窮乏に陥れるものであることは...
トマス・ロバト・マルサス Thomas Robert Malthus 吉田秀夫訳 「人口論」
...その労働以外には何物も有たない階級を貧困に陥れるに寄与したのである...
トマス・ロバト・マルサス Thomas Robert Malthus 吉田秀夫訳 「人口論」
...それに対する何らの物理的必要なくして一国をかかる状態に陥れる主義は...
トマス・ロバト・マルサス Thomas Robert Malthus 吉田秀夫訳 「人口論」
...校長先生と私とをコンナ破目に陥れる重要な血だった事を...
夢野久作 「少女地獄」
...その沈黙は私を無限の谷底に陥れるように深く...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
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