...そういう事情の下に行われた心理試験はデ・キロスの所謂『無辜のものを罪に陥れる』ことになりはしないでしょうか」「君は斎藤勇のことを云っているのですね...
江戸川乱歩 「心理試験」
...もうこの上由(よし)ない恐怖に人を陥れることは止めにしようと決心したのであった...
橘外男 「逗子物語」
...「ですからあんたわたし陥れるために利用しられなさったんやわ」と光子さんはいわれますねん...
谷崎潤一郎 「卍(まんじ)」
...他人を罠に陥れることを仕事にしているのではないか? とんでもないことだ...
チャールズ・ディッケンズ 佐々木直次郎訳 「二都物語」
...今日はおぞくも伏兵の計(はかりごと)に陥れるを...
徳冨蘆花 「小説 不如帰」
...併し個人を陥れる原因は個人に在るのではなくして...
戸坂潤 「イデオロギーの論理学」
...しかしてこれら人物の姿勢も容貌に等しく常に一定の典型に陥れるのみならず写生に遠ざかる事むしろ甚(はなはだ)しきものあり...
永井荷風 「江戸芸術論」
...罪悪を罪悪として作り立てて人を陥れることは...
中里介山 「大菩薩峠」
...いくら何んでも自分を陥れる為にあんなに沢山(たくさん)証拠を揃えないよ...
野村胡堂 「悪魔の顔」
...人を陥れるには、この上もない手段ではありませんか」「――――」「縄梯子(ばしご)さえ見付からなければ、これは証拠になりません、でも」「――――」「クリーム色のペンキの付いた手袋が見付かっても、立派な証拠になりますね」「それは何んの意味だ」博士は吃(きっ)となりました...
野村胡堂 「音波の殺人」
...そして何らかの方法によって阻止しなければ全社会を混乱に陥れるであろう...
トマス・ロバト・マルサス Thomas Robert Malthus 吉田秀夫訳 「人口論」
...人類を欠乏と窮乏に陥れるものであることは...
トマス・ロバト・マルサス Thomas Robert Malthus 吉田秀夫訳 「人口論」
...その労働以外には何物も有たない階級を貧困に陥れるに寄与したのである...
トマス・ロバト・マルサス Thomas Robert Malthus 吉田秀夫訳 「人口論」
...全社会を窮乏に陥れることなくして...
トマス・ロバト・マルサス Thomas Robert Malthus 吉田秀夫訳 「人口論」
...唯単に人を陥れるために...
三好十郎 「好日」
...貴女をエタイのわからない不幸な運命に陥れるに忍びません...
夢野久作 「近眼芸妓と迷宮事件」
...貴方を深い深い夢中遊行(むちゅうゆうこう)状態に陥れる事に相成りました...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
...大塔ノ宮を陥れる讒(ざん)を植えてゆき...
吉川英治 「私本太平記」
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