...何年か後には必ず意外の機会から全露を大混乱に陥れる時がある」とはしばしば云(い)い云いした...
内田魯庵 「二葉亭追録」
...そういう事情の下に行われた心理試験はデ・キロスの所謂『無辜のものを罪に陥れる』ことになりはしないでしょうか」「君は斎藤勇のことを云っているのですね...
江戸川乱歩 「心理試験」
...有罪者を逸して無辜のものを罪に陥れることがないとは断言出来ないのですからね...
江戸川乱歩 「心理試験」
...教えてくれないですか? 夫人は僕を陥れることに与(あず)ったのですか?」「ヒルトン・キューピット夫人は...
コナン・ドイル 三上於莵吉訳 「暗号舞踏人の謎」
...異国の風俗が人間を不安に陥れるように...
戸坂潤 「世界の一環としての日本」
...順一は中央の五十点を陥れるのが得意だった...
豊島与志雄 「自由人」
...全くの混乱状態に陥れるに越したことはないと唱導するものもある...
中里介山 「大菩薩峠」
...人を陥れることで己(おの)れの功を衒(てら)うような真似(まね)はしない...
中里介山 「大菩薩峠」
...人類を欠乏と窮乏に陥れるものであることは...
トマス・ロバト・マルサス Thomas Robert Malthus 吉田秀夫訳 「人口論」
...その労働以外には何物も有たない階級を貧困に陥れるに寄与したのである...
トマス・ロバト・マルサス Thomas Robert Malthus 吉田秀夫訳 「人口論」
...全社会を窮乏に陥れることなくして...
トマス・ロバト・マルサス Thomas Robert Malthus 吉田秀夫訳 「人口論」
...予の現住地紀州田辺近き堅田浦(かただのうら)に古(いにしえ)陥れると覚ぼしき洞窟の天井なきような谷穴多く(方言ホラ)小螺の化石多し...
南方熊楠 「十二支考」
...貴女をエタイのわからない不幸な運命に陥れるに忍びません...
夢野久作 「近眼芸妓と迷宮事件」
...校長先生と私とをコンナ破目に陥れる重要な血だった事を...
夢野久作 「少女地獄」
...いつも大勢をアッといわせて見たい……そんなのを「東京」は待ち構えて「生存競争の邪道」に陥れる...
夢野久作 「東京人の堕落時代」
...貴方を深い深い夢中遊行(むちゅうゆうこう)状態に陥れる事に相成りました...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
...大塔ノ宮を陥れる讒(ざん)を植えてゆき...
吉川英治 「私本太平記」
...彼らはその魂を永劫地獄に陥れる悪魔を礼拝しているのである...
和辻哲郎 「鎖国」
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