...営利目的の病院ゆえ、あらゆる手段にて患者の退院はばむが、これ、院主、院長、医師、看護婦、看守のはてまで、おのおの天職なりと、きびしく固く信じている様子である...
太宰治 「HUMAN LOST」
...院主(出資者)の訓辞...
太宰治 「HUMAN LOST」
...御台所まかなひし侍る横田と云(いひ)し者、院主へ米五石御かし候へと申ければ、此山はむかしよりさやうのたくはへは多くし侍らず、坂本よりつゞけ候へば、無レ之よし被レ申(まうされて)、不レ応二其求(そのもとめにおうぜず)一、然間(しかるあひだ)糧(かて)つきて其夜供の人々うへにつかれ、横田を各(おの/\)悪口しければ、己が過を補はんためにや有けむ、院主不レ届よし、さん/″\にのゝしりければ、秀次ほの聞給ふて、此山の自滅の時来たるよなど、其悪(にくし)みふかゝりしなりと...
谷崎潤一郎 「聞書抄」
...院主の老尼と父の思い出話などをして閑静な半日を暮したが...
谷崎潤一郎 「細雪」
...これ等の文章を初めて載せた諸雑誌の編集者と出版を快諾して呉れた鉄塔書院主とへ謝意を表する...
戸坂潤 「イデオロギーの論理学」
...内務省は精神病院主・院長・会議に於て...
戸坂潤 「社会時評」
...後には管長や院主が手を出して今のやうな地位にしてくれたのである...
レオ・トルストイ Lev Nikolaevich Tolstoi 森林太郎訳 「パアテル・セルギウス」
...吉江氏とはまだ不幸辱知の榮を得ないが武井眞澂畫伯は年來尊敬する高士であるから院主の需に應じて...
藤原咲平 「山岳美觀」
...そして院主をして肯(あへ)て財を投じて此稀有(けう)の功徳(くどく)を成さしめたのは...
森鴎外 「壽阿彌の手紙」
...院主(いんず)役僧らまで...
吉川英治 「私本太平記」
...院主(いんじゅ)がお相伴(しょうばん)に坐り...
吉川英治 「私本太平記」
...院主(いんず)の大師以下...
吉川英治 「新・水滸伝」
...院主(いんず)につたえた...
吉川英治 「新・水滸伝」
...三清宮の院主(いんず)は...
吉川英治 「新・水滸伝」
...院主が留守でございますので...
吉川英治 「新編忠臣蔵」
...沙門に槍など要(い)らぬ沙汰じゃが、宝蔵院という名が、変な名前を世間へ売ってしもうたので、当院の槍法が絶えるのは惜しいと人がいうので胤舜にだけ伝えたのじゃ」「その胤舜どのがお帰りの日まで院の片隅へでも、泊めておいて貰えますまいか」「試合うてみる気か」「せっかく、宝蔵院を訪れたからには、院主の槍法を、一手(て)なりと、拝見したいと思いますので」「よしなさい」日観は、顔を振って、「いらぬこと」と、たしなめるように重ねていう...
吉川英治 「宮本武蔵」
...五宝蔵院の草履取は、「よい所でお目にかかりました」と、胸に掛けていた革文筥(かわふばこ)を外(はず)し、自分は、院主のお使いで、この書面を、柳生までお届けにゆく途中であるが、おさしつかえなければ、ここで御披見(ごひけん)くだされまいかとて、それを手渡した...
吉川英治 「宮本武蔵」
...奈良興福寺の一乗院主であった...
和辻哲郎 「鎖国」
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