...寿陵余子(じゆりようよし)文を陋屋(ろうをく)に売る...
芥川龍之介 「骨董羹」
...夙(つと)に実業に雄飛せんとする君がこの陋巷(ろうこう)の貧乏文人に何の求むる事があるかというような頗るイヤ味タップリなものだった...
内田魯庵 「硯友社の勃興と道程」
...陋朴なる原始の神話時代を...
高木敏雄 「比較神話学」
...気品の高い老紳士が私の陋屋(ろうおく)を訪れた...
太宰治 「佳日」
...物凄く陋(せま)くるしい町であった...
橘外男 「陰獣トリステサ」
...かくてアカデミズムは人々によれば固陋な自己満足に日を送るかのように見えるのである...
戸坂潤 「イデオロギー概論」
...それは蜃気楼だ、陋劣な空想だ、穢らわしいロマンチックな夢だ、――例のコモ湖畔の舞踏会と変わりはありゃしない...
ドストエーフスキイ 米川正夫訳 「地下生活者の手記」
...ジョンドレットの陋屋(ろうおく)におけるあの事件は果たしてどういうことであったろうか...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...維新以後外国人の浮世絵研究盛(さかん)なるに及びても写楽はなほ重んぜられず日本美術研究の開拓者と称せられし米人フェノロサの如きも写楽の俳優肖像画を以て醜陋(しゅうろう)なりとなしき...
永井荷風 「江戸芸術論」
...褊陋(へんろう)甚しきわが一家の趣味は...
永井荷風 「十日の菊」
...それも昭和現代の陋巷(ろうこう)ではなくして...
永井荷風 「※[#「さんずい+(壥−土へん−厂)」、第3水準1-87-25]東綺譚」
...文學雜誌新潮は森先生の小説に對していつも卑陋なる言辭を弄して惡罵するを常としてゐた...
永井荷風 「森先生の事」
...泥帯水(たでいたいすい)の陋(ろう)を遺憾(いかん)なく示して...
夏目漱石 「草枕」
...騙討ち同様にセント・ヘレナへ連れて行ったトーリ党の陋劣なやり方を猛烈に攻撃したものだったが...
久生十蘭 「フランス伯N・B」
...貰ひものなれども余の陋室に灯す術もなからむ...
牧野信一 「サフランの花」
...私はこの称念寺から程遠からぬ陋巷に住む寄席芸人のわかい女を埒もなく恋しつゞけて...
正岡容 「異版 浅草燈籠」
...固(もと)より人文(じんぶん)進化の道を蔽塞(へいそく)すべき陋見(ろうけん)であるが...
森鴎外 「渋江抽斎」
...だが彼は一方で習慣を、特に陋習を、思いきって真理や理性に照らして批判している...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
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