...この故に尾形乾山は蕭条(せうでう)たる陋巷(ろうかう)に窮死した...
芥川龍之介 「大久保湖州」
...寿陵余子(じゆりようよし)文を陋屋(ろうをく)に売る...
芥川龍之介 「骨董羹」
...われは君が初戀を陋(いや)しとせざるべし...
ハンス・クリスチアン・アンデルセン Hans Christian Andersen 森鴎外訳 「即興詩人」
...「陋巷のマリヤ」という冠を...
太宰治 「俗天使」
...その根柢となっていた固陋な思想なり考えかたなりは急になくなってはしまわないので...
津田左右吉 「日本歴史の研究に於ける科学的態度」
...其陋居に一月二十八日河北新報社の村上辰雄君が來訪...
土井晩翠 「「晩翠放談」自序」
...かくてアカデミーは固陋な自己満足的なものと見えて来るのである...
戸坂潤 「現代哲学講話」
...極端な陋劣な行動に出るだろう...
ドストエーフスキイ 中山省三郎訳 「カラマゾフの兄弟」
...此夜木挽町の陋屋にて独三味線さらひ小説四五枚かきたり...
永井荷風 「断腸亭日乗」
...卑陋(ひろう)な御話ではあるが...
夏目漱石 「文芸と道徳」
...その城壁の隙間から見える先生達の固陋(ころう)さを碎いてしまひたかつた...
南部修太郎 「猫又先生」
...かくのごとき場合にはやっつけたと思う心ははなはだ陋(ろう)かつ小であって...
新渡戸稲造 「自警録」
...旧来の陋習(ろうしゅう)を打破するに更に躊躇しなかった...
新渡戸稲造 「デモクラシーの要素」
...九尺二間の豚小屋にも劣る陋屋(ろうをく)に...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...窮乏陋巷にある彼等は...
長谷川時雨 「日本橋あたり」
...本所業平(なりひら)の陋巷(ろうこう)...
正岡容 「随筆 寄席囃子」
...省線巣鴨駅へ通じる陋巷にはまた...
正岡容 「巣鴨菊」
...「横浜開港五十年史」はこれを引いて正弘を陋(ろう)としてゐるが...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
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