...故郷の山に眠れる母の靈に岩波文庫本のはしに阿古屋の珠は年古りて其うるみいよいよ深くその色ますます美(うる)はしといへり...
伊良子清白 「孔雀船」
...阿古屋(あこや)の珠(たま)と...
上田敏 上田敏訳 「海潮音」
...阿古屋貝(あこやがひ)映(うつ)し蔵(かく)せるわだつみの陰も...
上田敏 上田敏訳 「海潮音」
...阿古屋(あこや)の珠(たま)と...
上田敏 上田敏訳 「海潮音」
...手(て)に阿古屋珠(あこやだま)擁(いだ)きて浮(う)きし濡髮(ぬれかみ)の...
薄田淳介 「白羊宮」
...」お増は阿古屋が何であるか...
徳田秋声 「爛」
...『サア阿古屋立ちませい』という詞がちょうど同じだ...
内藤鳴雪 「鳴雪自叙伝」
...岩永左衛門が阿古屋(あこや)の琴を聞くような形をして...
中里介山 「大菩薩峠」
...厳(いか)めしい畠山重忠の前で琴を弾いております阿古屋(あこや)の...
夢野久作 「押絵の奇蹟」
...その押絵人形は、阿古屋の髪の毛を一本一本に黒繻子(くろじゅす)をほごして植えてあるばかりでなく、眼の球(たま)にはお母様の工夫で膠(にかわ)を塗って光るようにし、緋縮緬(ひぢりめん)の着物に、白と絞りの牡丹を少しばかり浮かし、その上に飛ぶ金銀の蝶々を花簪(かんざし)に使う針金で浮かしてヒラヒラと動くようにして帯の唐草模様を絵刳(えく)り込(こ)みにした、錦絵とも舞台面ともまるで違った眼も眩(まば)ゆい美しさの中に、阿古屋の似顔が、さながら生き生きとさしうつむいているのでした...
夢野久作 「押絵の奇蹟」
...それでもあの阿古屋の顔を左向きにして...
夢野久作 「押絵の奇蹟」
...何もかも真白になる程色が落ちている阿古屋の人形と見比べますと...
夢野久作 「押絵の奇蹟」
...琴を弾いている阿古屋の悩ましい姿にしてみたりして遊んでは...
夢野久作 「押絵の奇蹟」
...あの犬塚信乃と阿古屋の眼鼻や唇をつけたお母様が...
夢野久作 「押絵の奇蹟」
...あなた様のお家の芸となっております阿古屋の琴責めにきまっておりますこと...
夢野久作 「押絵の奇蹟」
...その阿古屋をおつとめになるのが私と同じ年で今年十七におなりになったばかりの中村半次郎丈(じょう)……外(ほか)ならぬ貴方様で...
夢野久作 「押絵の奇蹟」
...お兄様が阿古屋に扮(ふん)して出てお出でになりましても...
夢野久作 「押絵の奇蹟」
...阿古屋(あこや)の松原...
吉川英治 「神州天馬侠」
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