...蹄鉄屋の先きは急に闇が濃(こま)かくなって大抵の家はもう戸じまりをしていた...
有島武郎 「カインの末裔」
...闇の夜に顏も見得ず別れて終つたやうな氣がしてならない...
伊藤左千夫 「奈々子」
...闇の中には柳下機の爆音も聞えず...
海野十三 「浮かぶ飛行島」
...この事件は闇(やみ)から闇に葬られて犠牲者は一人も出なかった...
高見順 「いやな感じ」
...この凶行も闇(やみ)から闇へ葬り去られることと思ったのだろう...
高見順 「いやな感じ」
......
武田祐吉 「古事記」
...もうサヤサヤと萱(かや)の葉を分けて跫音(あしおと)は私のすぐ横手に聳(そび)えている大きな椎の木の薄闇(くらが)りに聞えてきて...
橘外男 「逗子物語」
...・山から山へ送電塔がもりあがるみどり山の青さをたたへて水は澄みきつて日ざかり萱の穂のひかれば・のぼつたりさがつたり夕蜘蛛は一すぢの糸を・酔ひざめの闇にして螢さまよふ衣更・ほころびを縫ふ糸のもつれること五月廿七日曇...
種田山頭火 「其中日記」
...夏の闇の夜に路上の牛糞(ぎゅうふん)の上に蛍を載せておいたり...
寺田寅彦 「重兵衛さんの一家」
...自分の生涯を暗闇(くらやみ)から救ってくれるあらゆる手掛かりは...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...泥棒猫のように入口の闇に立って...
野村胡堂 「百唇の譜」
...薄闇が路地から忍び出て来た...
北條民雄 「月日」
...木(こ)の下闇(したやみ)に吸われて行った...
本庄陸男 「石狩川」
...それをつける闇太郎とは...
三上於菟吉 「雪之丞変化」
...一段と闇の中で激しく揺れた...
横光利一 「日輪」
...まづ曉闇の明治神宮だけは...
吉川英治 「折々の記」
...この世は永遠の闇黒であろうといった...
吉川英治 「三国志」
...ふいに闇から槍をだした...
吉川英治 「親鸞」
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