...けれど未(いま)だ宝座の上にある時には結局一つの閻魔面(えんまづら)で...
魯迅 井上紅梅訳 「端午節」
...子育閻魔(えんま)...
高浜虚子 「六百句」
...尊意は胸騒ぎを隠しながら、恭(うや/\)しく持佛堂に請(しょう)じ入れて、深夜の御光臨は何御用にて候哉(そうろうや)と問うと、丞相の霊が答えて、自分は口惜しくも濁世(じょくせ)に生れ合わせて無実の讒奏を蒙(こうむ)り、左遷流罪(させんるざい)の身となったについては、その怨みを報ぜんために雷神となって都の空を翔(あまがけ)り、鳳闕(ほうけつ)に近づき奉ろうと思っている、此の事は既に梵天(ぼんてん)、四王、閻魔(えんま)、帝釈(たいしゃく)、五道冥官(みょうかん)、司令、司録等の許しを得ているので、誰に憚(はゞか)るところもないのだが、たゞ貴僧は法験(ほうげん)がめでたくおわしますので、貴僧の法力(ほうりき)で抑えられるのが一番恐ろしい、何卒(なにとぞ)年来の師壇の契(ちぎ)りを思って、たといその折朝廷からお召しがあっても、お請(う)けにならないように願いたい、自分は此のことを申上げたいと存じて、只今態々(わざ/\)筑紫から参ったのです、と云うのであった...
谷崎潤一郎 「少将滋幹の母」
...不動様を閻魔様(えんまさま)の許(もと)に頼むわけにはゆくまい...
中里介山 「大菩薩峠」
...「閻魔(えんま)さんの前へはどうせ行くでせうな...
新美南吉 「百姓の足、坊さんの足」
...閻魔(えんま)の廳の天秤(てんびん)は...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...主任と閻魔と閉口しつつ弁解がましく...
羽志主水 「監獄部屋」
...「生首正太郎」や「閻魔の彦」や「山田実玄」や徒らに血糊沢山の書生芝居...
正岡容 「大正東京錦絵」
...その恐ろしい閻魔の顔が...
宮島資夫 「四谷、赤坂」
...古い十王堂があって閻魔様を祀っていましたが...
柳田國男 「日本の伝説」
...体内には古物の展覧と閻魔(えんま)さまの像...
山本笑月 「明治世相百話」
...閻魔(えんま)の庁をのぞきました...
吉川英治 「江戸三国志」
...まさに閻魔(えんま)ノ庁(ちょう)だった...
吉川英治 「私本太平記」
...活閻羅(かつえんら)ノ阮小七などの兄弟三名は...
吉川英治 「新・水滸伝」
...閻婆(えんば)の老舌(ろうぜつ)とソラ涙に負けただけでなく...
吉川英治 「新・水滸伝」
...おまえもほんとに駄々ッ娘(こ)だね、まあ、嘘でもいいからさ、酒でも飲ませて、ぽんとこう背中の一ツも叩いておあげよ、世話になった冥利(みょうり)にさ」娘の耳へ口を寄せて、一方へはなだめ、一方には、階段の下に待たせておいた宋江(そうこう)へ向って、閻婆はやきもき、両面二タ役を使い分けていた...
吉川英治 「新・水滸伝」
...宋江が過(あやま)って殺した女の母親の閻婆(えんば)は...
吉川英治 「新・水滸伝」
...閻王(えんおう)を呼べの...
吉川英治 「親鸞」
便利!手書き漢字入力検索