...兵隊を使いによこすぐらいが関の山だ...
石川欣一 「比島投降記」
...老人の腎臓を直したのが、関の山、毎日自転車で真黒になって往診に走りあるいているが、宝の山を掘りあてたという話も聞かなければ、博士はおろか、学士さまになることも出来ないらしい...
海野十三 「雷」
...自分一人の食料か家賃の幾分を補うくらいが関の山であって...
相馬愛蔵 「私の小売商道」
...おそらく顔色変えて逃げ出してしまうくらいが関の山であろう...
橘外男 「墓が呼んでいる」
...せいぜいカフェエの女を相手に遊んだぐらいが関の山で...
谷崎潤一郎 「猫と庄造と二人のおんな」
...こういう時には何か一首巧(うま)い落首(らくしゅ)でもやって内所(ないしょ)でそっと笑っているが関の山で御座います...
永井荷風 「散柳窓夕栄」
...そこいらへ吐き捨てるのが関の山だね……」富岡がつつぱなすやうに云つた...
林芙美子 「浮雲」
...二日位が関の山だね……」「さうね...
林芙美子 「浮雲」
...いずれみじめな死にかたをするのが関の山よ」「それはぼくもそう思う」「どのみち助かりっこはないんだから...
久生十蘭 「だいこん」
...お茶を濁すのが関の山だった...
火野葦平 「花と龍」
...それも極あっさりと一言するのが関の山である...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogolj(Николай Васильевич Гоголь) 平井肇訳 「死せる魂」
...質問が関の山だろう...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「悪の帝王」
...「太夫、おかえり前に、御隠居さまが、お礼を申したいゆえ、お居間にとのことでござります」一六折角、羽翼(はね)美しい小禽(ことり)を、わが手先きまで引き寄せながら、きゅっと捉まえる事が出来ずに、また飛び立たしてしまうような、どこまでも残り惜しく恨めしいのが、わが居間から、このまま雪之丞を去らせてしまわねばならぬ浪路の胸中であったろう――老女が、三つ指を突いているので、存分に別れることばさえ掛けられず、「では、また折もあったら、見舞ってたも」と、いうのが、関の山...
三上於菟吉 「雪之丞変化」
...関の山のように思われる...
三上於菟吉 「雪之丞変化」
...せいぜい一人の豚に軽蔑されるのが関の山だね...
矢田津世子 「罠を跳び越える女」
...細々と世間から生かしてもらうぐらいが関の山で生涯を送ってしまうぞ...
吉川英治 「新編忠臣蔵」
...関の山で聞いておりますと...
吉川英治 「鳴門秘帖」
...吸角(すいだま)や蛭をつけたりするぐらいが関の山で...
レスコーフ Nikolai Semyonovich Leskov 神西清訳 「かもじの美術家」
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