...女房が間男をしている暗く淫な場面は依然頭にこびりついているが...
石川欣一 「山を思う」
...「なア、ほかのやつの子を産むな、間男の子なんか産んでくれるな」――それから、彼は急に泣き出して了ひ、「わいの嬶(かかあ)は、間男しやがつて、そいつの子を産みやがつて」と嗚咽(をえつ)したが、やがて濡れた顔をあげると、「何もそんなこと、最初から分つてたんや、わいは、大体、女の癖に新聞読んだりするやつは好かん」と、そむかれた彼のお神さんのことを罵つた...
武田麟太郎 「釜ヶ崎」
...その間男らしい振舞いなのだ...
豊島与志雄 「朝やけ」
...坊主間男(まおとこ)して縛られた頭がまるくて許されたこの時...
中里介山 「大菩薩峠」
...僕の奥さんが東京で間男でもこしらえていますかい」「いいえ...
夏目漱石 「坊っちゃん」
...間男成敗の定法じゃが...
火野葦平 「花と龍」
...助広を間男成敗に使う気持は...
火野葦平 「花と龍」
...たとえ当の間男を見たり...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogolj(Николай Васильевич Гоголь) 平井肇訳 「死せる魂」
...妻が間男(まおとこ)拵(こしら)えたを知らずに...
南方熊楠 「十二支考」
...斎忌等の節一定期間男女別れて群居する民少なからず...
南方熊楠 「十二支考」
...くもに這われて居る間男は又とないだろうと思われるほどの快い気持になって居た...
宮本百合子 「お女郎蜘蛛」
...わざと細君を囮(おとり)にして間男から金をまきあげる亭主のことを言っている...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...警察で自由恋愛論をやる女学生……今の夫を嫌って前の夫の名を呼びながら往来を走る女……それを間男と間違えて追っかける男……世を厭(いと)うて穴の中に住む男……母親にたった一度叱られただけで自殺した女生徒……五円の金を返せないので自殺した妻……逃げた犬を探して公園のベンチに寝る男……なぞいう...
夢野久作 「街頭から見た新東京の裏面」
...お嬶(かか)に間男でもされて逃げられなすったかね...
吉川英治 「大岡越前」
...間男(まおとこ)見つけたとでッかい声できめつけるのさ」「うん...
吉川英治 「新・水滸伝」
...饅頭(まんじゅう)売りの武大(ぶだ)さんを公園で見つけて「おまえの女房は間男(まおとこ)してるよ」と...
吉川英治 「新・水滸伝」
...間男(まおとこ)の西門慶のため...
吉川英治 「新・水滸伝」
...すっかり面食(めんく)らってしまった」「でも気がつかなかったから倖(しあわ)せさ」「付かれて堪(たま)ったもンじゃねえ」「やっぱり悪いことはできないものかね」「河豚(ふぐ)の味と間男(まおとこ)の味...
吉川英治 「鳴門秘帖」
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