...この間男の小寡婦(ちびごけ)め!」と大きな声であてつけた...
魯迅 井上紅梅訳 「風波」
...間男が抱くと泣きやむ気の毒さとんだ怪現象である...
海野十三 「江戸推理川柳抄」
...「なア、ほかのやつの子を産むな、間男の子なんか産んでくれるな」――それから、彼は急に泣き出して了ひ、「わいの嬶(かかあ)は、間男しやがつて、そいつの子を産みやがつて」と嗚咽(をえつ)したが、やがて濡れた顔をあげると、「何もそんなこと、最初から分つてたんや、わいは、大体、女の癖に新聞読んだりするやつは好かん」と、そむかれた彼のお神さんのことを罵つた...
武田麟太郎 「釜ヶ崎」
...間男ぐらい」「斉彬の真意は判らぬが...
直木三十五 「南国太平記」
...間男(まおとこ)とを...
中里介山 「大菩薩峠」
...僕の奥さんが東京で間男でもこしらえていますかい」「いいえ...
夏目漱石 「坊っちゃん」
...「マン、間男」と、二人を、交互に睨みつけるようにしてから、「お前たちは、運がええ...
火野葦平 「花と龍」
...間男成敗の定法じゃが...
火野葦平 「花と龍」
...間男するよな顔は...
火野葦平 「花と龍」
...ガタッ、ピシャッ、というわざとらしい障子の開け方、家に置いてあった筈の助広の短刀、「間男、見つけた」という、芝居もどきの台詞(せりふ)、無理矢理に、ぐりぐりとひんむいている眼ン玉――マンを信じていて、姦通したなどと、微塵も疑ってはいない癖に、彫青について訊(たず)ねられることを封じての芝居なのだ...
火野葦平 「花と龍」
...いつか、時次郎とマンとが、二人いるところへ、旅先から帰って来た金五郎が、突然、あらわれ、「間男、見つけたぞ...
火野葦平 「花と龍」
...おべつかつかひ奴! ――自分の阿母は間男を……」六彼は...
牧野信一 「「悪」の同意語」
...それとも間男広重と呼ばれた人の身寄りなのだらうか...
正岡容 「下町歳事記」
...間男広重の所縁などいまのうち...
正岡容 「下町歳事記」
...だからゴアの名物は間男持ちの女で角を切ってもまた根ざすと苦笑いながらの評判だとある...
南方熊楠 「十二支考」
...その間男(まおとこ)をした界隈切っての無頼漢(ゴロツキ)を叩き斬って...
夢野久作 「爆弾太平記」
...嬶の間男(まおとこ)をブチ斬ってズラカッタ林友吉というお尋ね者です...
夢野久作 「爆弾太平記」
...お嬶(かか)に間男でもされて逃げられなすったかね...
吉川英治 「大岡越前」
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