...或る閑静な所に移つて素人下宿をやるといふ事になつて...
石川啄木 「病院の窓」
...屋敷の表はアパートの前を東西に通ずる閑静な六間(けん)道路を隔てて約三百坪程の東西に細長い空地があり...
大阪圭吉 「石塀幽霊」
...あの広場の脇のごく閑静な所ですわ...
橘外男 「グリュックスブルグ王室異聞」
...………主人も晩年には閑静なのが気に入りまして...
谷崎潤一郎 「細雪」
...そしてその閑静な街の一劃は彼の生活の中の日当りのいい部分となった...
チャールズ・ディッケンズ 佐々木直次郎訳 「二都物語」
...猪野はこの町の閑静な住宅地に三年ほど前に新築した本宅があり...
徳田秋声 「縮図」
...その町外れの閑静な家へ引越したのであった...
豊島与志雄 「或る女の手記」
...適宜に石や植込のある閑静な日の当った庭をじっと眺めて...
豊島与志雄 「田舎者」
...一時にその閑静な通りをざわつかした...
豊島与志雄 「田原氏の犯罪」
...至極閑静な住居(すまい)であった...
夏目漱石 「それから」
...まずここの閑静な事...
夏目漱石 「門」
...ひどく閑静な場所ですが...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...閑静な昼食をたべた...
宮本百合子 「木蔭の椽」
...すこし閑静なところへ来ると通りがかりの人を捕まえて...
夢野久作 「あやかしの鼓」
...家園は郊外に近い閑静なところにあり...
吉川英治 「三国志」
...お庭内も同様な閑静な所でおざる...
吉川英治 「私本太平記」
...いとも閑静な、そして小さな町で、清水町は一番地から四番地までしかないのである...
吉川英治 「忘れ残りの記」
...ある閑静な町をとおると...
リットン Edward George Earle Bulwer-Lytton 岡本綺堂訳 「世界怪談名作集」
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