...N―子もI―子が好きだつたと言つても差閊はなかつた...
徳田秋聲 「草いきれ」
...問いは個人的であって一向差閊えがない...
戸坂潤 「イデオロギーの論理学」
...もし芸術上これを非とするならばその罪は大衆小説家の負うべき所だといっても差閊(さしつかえ)はないであろう...
永井荷風 「裸体談義」
...松次郎が胸に閊(つか)えたので拳(こぶし)でたたいていると...
新美南吉 「最後の胡弓弾き」
...熱つぽい臭(くさ)みの爲めに飮み込んでも胸に閊(つか)へてゐたのだけれど...
ブロンテイ 十一谷義三郎訳 「ジエィン・エア」
...手当り次第――誰かに向って喋(しゃべ)らずにはいられないような胸の閊(つか)えでもあった...
本庄陸男 「石狩川」
...おあとが閊(つか)えています...
本庄陸男 「白い壁」
...久慈い――おあとが閊えているよ...
本庄陸男 「白い壁」
...余りの驚愕に私は言葉が閊(つか)えてしまった...
松本泰 「日蔭の街」
...酒が胸に閊(つか)へ...
水上滝太郎 「大阪の宿」
...その……」閊(つか)えた言葉を茶と共に胃の腑へ戻してから...
矢田津世子 「罠を跳び越える女」
...続けようとした言葉も喉に閊(つか)え...
山本周五郎 「菊屋敷」
...声がピッタリと咽喉(のど)に閊(つか)えてしまって...
夢野久作 「支那米の袋」
...頭に閊えることが群りよるらしく...
横光利一 「旅愁」
...まだ矢代に云われたことが頭に閊えているらしく...
横光利一 「旅愁」
...誰が歩くに致せ差閊(さしつか)えがあろうか」「いけねえいけねえ...
吉川英治 「剣難女難」
...吃(どもり)がその感情の閊(つか)えを...
吉川英治 「私本太平記」
...また言い閊(つか)えた...
吉川英治 「私本太平記」
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