...彼の脚は腿のところで閊(つか)えてしまって...
海野十三 「蠅男」
...さして差(さ)し閊(つか)えもないことかと思うばかりでなく...
高村光雲 「幕末維新懐古談」
...これもまた敷居際に閊(つか)えて滑らかに開きません...
橘外男 「蒲団」
...先生もお差閊なかつたら...
徳田秋聲 「ある夜」
...それが絃歌(げんか)の巷(ちまた)でも少しも差(さ)し閊(つか)えないはずだと思われた...
徳田秋声 「縮図」
...裏の家の羽目に鼻が閊(つか)そうであったけれど...
徳田秋声 「挿話」
...可憎(あいにく)差閊へがあつた...
徳田秋聲 「和解」
...この意味に於て思惟と直観とが同一のものとして取り扱われても差閊えがないということである(第一の場合は明らかに之を許さない)...
戸坂潤 「幾何学と空間」
...と同様に無限の憎悪を以て夫に臨んでもさし閊える筈はない...
戸坂潤 「思想としての文学」
...どこに閊えるのか分らないが、確かに閊えて、そしてやがて、ごっとん、ごっとん、下ってゆくのである...
豊島与志雄 「怒りの虫」
...仕事が山ほど閊(つか)えていて...
トルストイ 米川正夫訳 「クロイツェル・ソナタ」
...未亡人と同棲しているために重吉は差閊(さしつかえ)なく学校を卒業したのみならず...
永井荷風 「ひかげの花」
...一向に差閊(さしつかえ)はない...
永井荷風 「※[#「さんずい+(壥−土へん−厂)」、第3水準1-87-25]東綺譚」
...こんな鼻の閊(つか)えるような城の中で頼まれたって迷子になれるかッてんだ...
山本周五郎 「思い違い物語」
...続けようとした言葉も喉に閊(つか)え...
山本周五郎 「菊屋敷」
...おれも気がつかなかった」精之助は喉(のど)になにか閊(つか)えたような声でそう云い...
山本周五郎 「契りきぬ」
...吐きも嚥(の)みもできないような胸の閊(つか)えを満面にみなぎらしていた...
吉川英治 「新書太閤記」
...さし閊(つか)えなければ聞かしておいてくれ」夫婦は...
吉川英治 「宮本武蔵」
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