...着物更えて長閑(のどか)に遊ばぬ人は無い...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...田舎は長閑(のどか)である...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...紙鳶(たこ)は心(こころ)長閑(のどか)に虚空(こくう)の海に立泳(たちおよ)ぎをして居る...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...病に因って纔(わず)かに享(う)けえたこの長閑(のどか)な心持を早くも失わんとしつつある...
夏目漱石 「思い出す事など」
...蛇(じや)の目(め)の色(いろ)がきら/\する所(ところ)に陽炎(かげろふ)が燃(も)える如(ごと)く長閑(のどか)に思(おも)はれる日(ひ)もあつた...
夏目漱石 「門」
...人を馬鹿にしたような長閑(のどか)さで聞こえております...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...主観に於ける春日長閑(しゅんじつちょうかん)の無為の気分を...
萩原朔太郎 「詩の原理」
...「明らか」「長閑(ノドカ)」「遙か」から出来た「明らけし」「長閑(ノド)けし」「遙けし」などと同じ種類のものですが...
橋本進吉 「古代国語の音韻に就いて」
...これは又野放図もなく長閑(のどか)な角力(すもう)遊びだ...
林芙美子 「新版 放浪記」
...じっと隣室の長閑(のどか)な笑い声を聞いていると...
林芙美子 「新版 放浪記」
...嬉しいことも――何んな類ひの理由も見出せなかつたある長閑な一日...
牧野信一 「好日の記」
...恰度うらうらとするこのごろのやうな長閑な日の夕暮時に銀座の方から...
牧野信一 「〔無題〕」
...誰の心にも長閑な夢を誘ひ...
牧野信一 「夜の奇蹟」
...いつも薄手でないところの風格的なる長閑さに満々たる夢を湛えてゐるおもむきに好感を誘はれてゐた...
牧野信一 「浪曼的時評」
...春になると鳥の声が長閑かであった...
宮城道雄 「私の若い頃」
...一昨日よりも深く心に長閑にかんじられた...
室生犀星 「とかげ」
...彼らのその笛の音を聞くような長閑(のどか)な流れに従い...
横光利一 「上海」
...近年にない百姓衆の長閑(のど)かな励みが見られるなど...
吉川英治 「私本太平記」
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