...長閑(のどか)に釣瓶(つるべ)を覆(かえ)したのである...
泉鏡花 「婦系図」
...田舎は長閑(のどか)である...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...終日室内には瓦斯燈(ガスとう)を點ずる暗い日の續くのに自分はこの長閑(のどか)な日本の冬の日影を見ると...
永井荷風 「新歸朝者日記」
...たなびく靄(もや)は長閑(のどか)に...
夏目漱石 「草枕」
...これは又野放図もなく長閑(のどか)な角力(すもう)遊びだ...
林芙美子 「新版 放浪記」
...幾年にもない長閑なお茶を呑む...
林芙美子 「放浪記(初出)」
...神楽の笛の地へ長閑にツレて...
久生十蘭 「顎十郎捕物帳」
...不思議にも噴水の鶴は曲節(ふし)も長閑に歌を唄い出したのである...
久生十蘭 「魔都」
...長閑なり衆生済度の誓ひなど持たぬ仏にならんとすらん同じく鉄舟寺での作...
平野萬里 「晶子鑑賞」
...何処の家も長閑な団欒の晩景で...
牧野信一 「鬼涙村」
...謹厳な彼が何か心易さを覚えたかのやうに肘を突いて横になりながら長閑なはなしをした光景が...
牧野信一 「交遊記」
...長閑に眼を視張つてゐた...
牧野信一 「心象風景(続篇)」
...聞えぬぶんには至極長閑で...
牧野信一 「沼辺より」
...一、長閑(のどか)、暖(あたたか)、麗(うららか)、日永(ひなが)、朧(おぼろ)は春季と定め、短夜(みじかよ)、涼(すずし)、熱(あつし)は夏季と定め、冷(ひややか)、凄(すさまじ)、朝寒(あささむ)、夜寒(よさむ)、坐寒(そぞろさむ)、漸寒(ややさむ)、肌寒(はださむ)、身(み)に入(しむ)、夜長(よなが)は秋季と定め、寒(さむし)、つめたしは冬季と定む...
正岡子規 「俳諧大要」
...第一腹中(ふくちゅう)の新年今日は正月の元日とて天地乾坤(てんちけんこん)自(おのずか)ら長閑(のどか)なる中にここにも春風の浸(し)みて来にけん...
村井弦斎 「食道楽」
......
室生犀星 「星より來れる者」
...南天弓 馬場民部少輔(しょうゆう)一 陣太鼓跡部大炊介(あとべおおいのすけ)一 陣貝 長坂長閑(ちょうかん)一御打物(おんうちもの)飯富兵部少輔一 青貝の槍 小畑山城守一 拍子木 甘利左衛門尉総帥(そうすい)信玄は...
吉川英治 「上杉謙信」
...……この長閑斎も...
吉川英治 「新書太閤記」
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