...――そう云う長閑(のどか)な春の日の午後...
芥川龍之介 「素戔嗚尊」
...村の街路を長閑(のどか)に歩き廻る森の鹿...
エドワード・シルヴェスター・モース Edward Sylvester Morse 石川欣一訳 「日本その日その日」
...ついて来る人を感じて長閑(のどか)なり二月十七日 家庭俳句会...
高浜虚子 「五百五十句」
...第一は季題が主題となっている場合――「春の水」「春の氷」「鶯」「耕」「初午」「二月」「長閑」などの句の場合第二は季題が重く用いられる場合――「春雨」「藤の花」第三は季題が比較的軽く用いられた場合――「東風」「鷲の巣」「梅」まず以上の通りであります...
高浜虚子 「俳句とはどんなものか」
...そうして御台の無心らしい微笑(ほゝえ)みや長閑(のど)かな笑いごえの底にも...
谷崎潤一郎 「聞書抄」
...長閑(のどか)な天気であつた...
徳田秋声 「花が咲く」
...餘所(よそ)の女(をんな)の子(こ)のやうに長閑(のどか)な春(はる)は知(し)られないでおつぎは生理上(せいりじやう)にも著(いちじ)るしい變化(へんくわ)を遂(と)げた...
長塚節 「土」
...棚引(たなび)く霞(かすみ)は長(とこ)しえに八瀬(やせ)の山里を封じて長閑(のどか)である...
夏目漱石 「虞美人草」
...左手の窓の擦硝子(すりガラス)には自然の豐熟を唄ふやうな長閑(のどか)な日光が輝いてゐた...
南部修太郎 「猫又先生」
...長閑(のどか)な春の夕暮を煙草にして居た平次は...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...いとも長閑(のどか)な晝下りの一齣(ひとこま)...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...これは又野放図もなく長閑(のどか)な角力(すもう)遊びだ...
林芙美子 「新版 放浪記」
...長閑な小春日和の野山である――酸つぱい蜜柑――戯れ――娘の頬をつねるといふ(決して...
牧野信一 「ダイアナの馬」
...平和な長閑(のどか)な様を歌ふにはなだらかなる長き調を用うべく...
正岡子規 「歌よみに与ふる書」
...谷々に啼く山鶯の声のみ長閑(のどか)なり...
夢野久作 「白くれない」
...まったく世の風雲も知らぬげな長閑(のど)けさで...
吉川英治 「三国志」
...叔父の長閑斎光廉(ちょうかんさいみつかど)がいる...
吉川英治 「新書太閤記」
...……この長閑斎も...
吉川英治 「新書太閤記」
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