...安心しきって長閑(のどか)に一本脚で立っているのを見た時は...
エドワード・シルヴェスター・モース Edward Sylvester Morse 石川欣一訳 「日本その日その日」
...水の音が長閑(のどか)にきこえてくる...
谷譲次 「踊る地平線」
...しかし当時の自分にはその光景がひどく美しく長閑(のどか)なものに思われ...
寺田寅彦 「重兵衛さんの一家」
...夕凪の沈静した空気の中(なか)に如何にも長閑(のどか)に軟かく...
永井荷風 「海洋の旅」
...たなびく靄(もや)は長閑(のどか)に...
夏目漱石 「草枕」
...出て見ると春の日は存外長閑(のどか)で...
夏目漱石 「虞美人草」
...蛇(じゃ)の目の色がきらきらする所に陽炎(かげろう)が燃えるごとく長閑(のどか)に思われる日もあった...
夏目漱石 「門」
...蛇(じや)の目(め)の色(いろ)がきら/\する所(ところ)に陽炎(かげろふ)が燃(も)える如(ごと)く長閑(のどか)に思(おも)はれる日(ひ)もあつた...
夏目漱石 「門」
...どうして登美子だけが何時までも長閑にしてゐるのか娘の心の中が少しも解らなかつた...
林芙美子 「婚期」
...あんなに長閑(のどか)に暮らせたら愉しいだろう...
林芙美子 「新版 放浪記」
...心長閑な谷村さんは...
林芙美子 「清修館挿話」
...――いとも長閑(のどか)なる朝景色...
久生十蘭 「ノンシャラン道中記」
...そして春の波のやうに長閑な感情に豊かなあの秀才が...
牧野信一 「ひとりごと」
...平和な長閑(のどか)な様を歌ふにはなだらかなる長き調を用うべく...
正岡子規 「歌よみに与ふる書」
...森かげや小川の岸に小さく長閑(のどか)に立っている百姓小舎のくすぶった破風から晴れた星空に立ちのぼってゆく蚊やりの煙はいかにも遠い昔の大和民族の生活を偲ばせるようで床しいものです...
宮本百合子 「蚊遣り」
...工場の上を長閑(のどか)に舞っている二羽の鳶を二人とも仰ぎ見た...
夢野久作 「オンチ」
...谷々に啼く山鶯の声のみ長閑(のどか)なり...
夢野久作 「白くれない」
...長閑(のど)けく見えた...
吉川英治 「新書太閤記」
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