...亡くなった知人を「長逝(ちょうせい)」と呼ぶことがある...
...彼女が長逝して以来、彼は生きる気力を失った...
...祖父が長逝してから、家族の中に大きな空虚感がある...
...父親が長逝したことがきっかけで、私は医療関係の仕事に就いた...
...長逝するという言葉には、儀式的なニュアンスも含まれる...
...しかし重太郎の長逝を報ずる号外か何か出たとすれば...
芥川龍之介 「僻見」
...二日後に長逝(ちょうせい)してしまった...
海野十三 「振動魔」
...長沼守敬先生は今年七月十八日房州館山町で長逝せられた...
高村光太郎 「美術学校時代」
...未だその成功を得ざるうちに忽焉(こつえん)として中尉の長逝を見ましたことは我々の最も痛恨極まりなきところであります...
橘外男 「ウニデス潮流の彼方」
...春琴はこの時から怏々(おうおう)として楽しまず間もなく脚気(かっけ)に罹(かか)り秋になってから重態に陥(おちい)り十月十四日心臓麻痺(しんぞうまひ)で長逝(ちょうせい)した...
谷崎潤一郎 「春琴抄」
...パリの宅に長逝(ちょうせい)した...
野村胡堂 「楽聖物語」
...同年五月、マリヤ長逝、おなじく七月、エリザベス長逝...
ブロンテイ 十一谷義三郎訳 「ジエィン・エア」
...おなじ病ひで長逝...
ブロンテイ 十一谷義三郎訳 「ジエィン・エア」
...大正十三年二月二十一日溘焉(こうえん)として長逝された...
牧野富太郎 「牧野富太郎自叙伝」
...先生の長逝は、私の事業にとって一大打撃であったが、それよりも私の最もよき理解者、心の友を失った悲しみは耐え難いものがあった...
牧野富太郎 「牧野富太郎自叙伝」
...よしや老後なりとてもそれ/″\が歌舞伎或は帝劇の舞台を踏んで長逝したことはせめてもの倖であつたと私は云ひ度い...
正岡容 「異版 浅草燈籠」
...長逝されたと云ふことを新聞紙上の死亡広告で発見して私は頗る暗然悵然とした...
正岡容 「山の手歳事記」
...其の年正月九日長逝す...
三木貞一 「初代谷風梶之助」
...秋声・藤村藤村と秋声とが相ついで長逝した...
宮本百合子 「あられ笹」
...ついに襄陽(じょうよう)城中でまだ若いのに長逝した...
吉川英治 「三国志」
...ふと傷寒(しょうかん)を病んで、曹丕は長逝した...
吉川英治 「三国志」
...天下の相貌はまだまだ決して一旦(いったん)の狂瀾(きょうらん)からもとの平静に帰ったわけではないのみか、信長逝(ゆ)き、光秀去って、ふたたび全土三分の大分裂を来すか、或いは、室町中期のもっとも悪い一時代のような、同族抗争と群雄割拠の状(さま)が再現するにいたるかも知れないと思われるようなものすらある...
吉川英治 「新書太閤記」
...六月、信長逝き、中旬、山崎に戦い、七月、清洲に会し、下旬、長浜を撤去(てっきょ)し、家族を姫路に移し、八月、宝寺城の工を起し――この間、京都政治所と山崎とのあいだを隔日に往来しつつ、朝(あした)に禁闕(きんけつ)に伏し、昼に市井を巡察し、夕べに庶政(しょせい)を見、答使(とうし)を発し、賓客を迎え、夜半の燈下に遠国の文書を閲し、払暁、部下の訴えに裁決を与えて、飯を噛み噛み一鞭またどこかへ出かけてゆくというような毎日だった...
吉川英治 「新書太閤記」
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