...正造は縷々三時間にわたる長講を試みて聴衆を嗚咽させた...
大鹿卓 「渡良瀬川」
...無水君を襲うて長講一席...
種田山頭火 「一草庵日記」
...・暮れて松風の宿に草鞋ぬぐ同宿のとぎやさんから長講一席を聞かされる...
種田山頭火 「行乞記」
...長講二席相勤候と...
直木三十五 「南国太平記」
...桃牛舎南玉一世一代、此世の名残、長講二席、多年の、お馴染甲斐で、きっと、引っかかって来やがるだろう、かかって来たなら、しめ子の兎、一人頭に、二三十文ずつ、絞り上げても、路銀の足しになると――恐れ入ったる智慧袋、呆れ返った無心沙汰――」南玉は、こう云って「香奠(こうでん)をやると、思(おぼ)しめして――」と、いうと、高座から、前へ、ひらりと、飛び降りた...
直木三十五 「南国太平記」
...長講二席のうちの前講一席が済んで...
中里介山 「大菩薩峠」
...長講の御簾(みす)があがる...
中里介山 「大菩薩峠」
...以前の南洋軒力水先生が再び現われて長講をつづけるかと思うと...
中里介山 「大菩薩峠」
...八五郎の長講一席は...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...あの長講朗読にもちっとも老いを見せないで...
長谷川時雨 「古い暦」
...もとより長講を誰しもが愼しんで避けてゐる...
長谷川時雨 「むぐらの吐息」
...真名古長講の事並に獅子頭のパイプの事夕刊の情報欄にたった数行で片付けられた...
久生十蘭 「魔都」
...泥棒の落語をば長講熱演してきたなんて...
正岡容 「圓太郎馬車」
...八九分と見て長講の勝太郎聖人先代玉川勝太郎である...
正岡容 「大正東京錦絵」
...大いに感謝しながら長講熱演...
正岡容 「落語家温泉録」
...そういう風に世界各国の菓物が我邦の版図内(はんとない)で出来るのですから充分に種類を改良して上等の物ばかり産出させたら菓物は我邦の一名物になりましょうけれども世人(せじん)がまだ菓樹(かじゅ)の培養に重きを置かないのは遺憾千万(いかんせんばん)です」とまたしても長講釈...
村井弦斎 「食道楽」
...福岡で画期的長講演をして...
山本実彦 「十五年」
...山容水態はまちがいない実景をいちいち指さして談古嶺の長講一席の後...
吉川英治 「随筆 新平家」
便利!手書き漢字入力検索