...那珂川の海に朝する處、女波男波の雪をくづして川流とたゝかふ處、長橋波に俯して、湊町と祝町とを連絡す...
大町桂月 「水戸觀梅」
...―――」京都から東へめったに来たことのない悦子は、今度が二度目の近江路(おうみじ)の景色に見入りながら、去年の九月雪子と上京した時に、瀬田の長橋や、三上山や、安土(あづち)佐和山(さわやま)の城跡などを教えて貰ったことを思い出していたが、汽車が能登川(のとがわ)の駅を出て少し行った時分に、どかんと云って、妙な所で停車してしまった...
谷崎潤一郎 「細雪」
...――夜長橋、月見橋、納涼橋などは風雅で、しかも嫌味がない、解り易くて要を得てゐる、日本の田舎の橋らしい名である...
種田山頭火 「行乞記」
...伊賀川の長橋を向うに渡ると...
近松秋江 「伊賀國」
...市の東端吸江(きゅうこう)に架した長橋青柳橋(あおやぎばし)が風の力で横倒しになり...
寺田寅彦 「颱風雑俎」
...瀬田(せた)の長橋を潜(くぐ)り...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...岩木川の長橋を渡り...
徳冨蘆花 「熊の足跡」
...例えば『急がばれ瀬田の長橋』を選び出す...
ドストエーフスキイ 神西清訳 「永遠の夫」
...しかしその時には船堀(ふなぼり)や葛西村(かさいむら)の長橋もまだ目にとまらなかった...
永井荷風 「放水路」
...*葛西橋は荒川放水路に架せられた長橋の中で...
永井荷風 「放水路」
...此所には長橋が架設してある...
長塚節 「彌彦山」
...上下長橋三五条...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...そのとき御門下の方々のお噂が出て「そういえば御国許には長橋千鶴(ちづる)というひとがいる筈だ...
山本周五郎 「日本婦道記」
...私は長橋へおばあさまの御意見を伺いにあがった...
山本周五郎 「日本婦道記」
...ずいぶん久方ぶりで長橋へあがった...
山本周五郎 「日本婦道記」
...陽ざしもいとうららかな長橋の上に...
吉川英治 「三国志」
...彼が設計して着手させておいた勢田の長橋(ながはし)の工事が落成したとあるので...
吉川英治 「新書太閤記」
...長橋を堺として、都会の屋根...
吉川英治 「随筆 新平家」
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