...あるていど油のような性質を与えてバイアルの中で強く振盪すると表面に長持ちのする泡をしょうずるようにする...
フレデリック・アークム Fredrick Accum 水上茂樹訳 「食品の混ぜ物処理および調理の毒物(1820)」
...文芸上の作品にては簡潔(かんけつ)なる文体が長持ちのする事は事実なり...
芥川龍之介 「雑筆」
...図556は竹ばかりで出来た柄杓(ひしゃく)で、水入れ、柄、目釘の三部から成り、しっかりしていて、長持ちし、そして軽く、値段は多分一セント位であろう...
エドワード・シルヴェスター・モース Edward Sylvester Morse 石川欣一訳 「日本その日その日」
...けれどもかかる状態が長持ちをする筈(はず)がありません...
谷崎潤一郎 「痴人の愛」
...竹刀(しない)が長持ちに幾杯とかあったというような事を亮(りょう)の祖母から聞いた事がある...
寺田寅彦 「亮の追憶」
...まさしく良人宅(うち)に置きたるわが箪笥(たんす)! 長持ち! 鏡台!浪子はわなわなと震いつ...
徳冨蘆花 「小説 不如帰」
...それこそ長持ちがないぞ」主膳は刀を提げて長持の中へ片手を入れました...
中里介山 「大菩薩峠」
...その代り何によらず長持ちのした試しがない...
夏目漱石 「坊っちゃん」
...箪笥には長持ちのような引出しが三ツついていました...
林芙美子 「クララ」
...母が亡(な)くなつたら――恢復することも長持ちすることもまつたくあり得ないことだから...
ブロンテイ 十一谷義三郎訳 「ジエィン・エア」
...「何なの」「あなたのでしょう」「あら? 前かけね」「長持ちのお布団の間から出たんですよ」由子は漠然と懐しささえ感じて...
宮本百合子 「毛の指環」
...三好 見つかりませんか?お袖 タンスや長持ちが開けられさえすれば...
三好十郎 「好日」
...おきえさんと二人で長持ちの中の片付けものをしているのだった...
矢田津世子 「父」
...麻の衣は長持ちがする故に...
柳田國男 「服裝語彙分類案」
...日本でむかしながらの気風を一番長持ちさせているのは...
横光利一 「旅愁」
...いつまでそんな人情がじつさい上に長持ちするわけはない...
吉川英治 「折々の記」
...その憚(はばか)りがちな小声も長持ちしなかった...
吉川英治 「梅里先生行状記」
...行儀も長持ちはしないので...
吉川英治 「源頼朝」
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