...ウォーレスは南アメリカのブラジルやマレイ群島などで長年の間動植物を研究してその考えに到達したのでしたが...
石原純 「チャールズ・ダーウィン」
...自分はこんなに長年の間苦労して待つてゐた甲斐もなく...
宇野浩二 「質屋の小僧」
...長年の間まめに女中頭を勤め通した女があつた...
薄田泣菫 「茶話」
...長年の間まめに勤めてくれたお前に出て往(ゆ)かれるのはつらいが...
薄田泣菫 「茶話」
...長年の間籠つてゐた山を下りてしまつた...
薄田泣菫 「独楽園」
...ある俳人の一門では長年の間に一人二人自殺した人はあったが...
寺田寅彦 「俳諧瑣談」
...僕も長年の間、この存在には深く注意していたが、しかしついぞ今日まで、これを手にする機会はなかったものだ...
コナン・ドイル 三上於莵吉訳 「空家の冒険」
...今度は長年の間につもりつもった利息までが...
ドストエーフスキイ 米川正夫訳 「地下生活者の手記」
...私は長年の間、謙遜と諧謔と憧憬とをプレトン派に学び、エピクテイタス、マルクス・オウレリウス流に遡つてゐるにも係はらず、この劣等な学徒は徒らに営養不良に陥つたり、空しく神経衰弱に罷つたりするばかりで、己れの妄想を、理想! と称びかへるまで健全になり得なかつた...
牧野信一 「熱い風」
...長年の間小暗き文学の森に沈湎して...
牧野信一 「浪曼的時評」
...長年の間妻に一枚の好い着物をつくってやるでなく...
牧野富太郎 「植物記」
...私の継母は既に長年の間内証の貯金を肥やすことにのみ努めてゐることは親類中に知れてゐた...
宮地嘉六 「ある職工の手記」
...かくして、長年の間、さまざまな形を取らせたる後、それらを忘却の河の中に入れて清め、ついに再びこれを人間の形にかえす...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...その長年の間国民中の少数の神を信ずる者が代から代へと神の言を受け継いで守ったのであり...
矢内原忠雄 「帝大聖書研究会終講の辞」
...美濃の斎藤家と蜂須賀とは、公(おおやけ)な関係ではないが、かなり長年の間、一つの密盟を結んでいた...
吉川英治 「新書太閤記」
...ずいぶん長年の間読者諸兄姉にも...
吉川英治 「随筆 新平家」
...この頃、ときどき思い出しては、済まないと心で詫びているのだ」「…………」「よくもおれは、長年の間、お通を苦しめたものだった...
吉川英治 「宮本武蔵」
...それはまた更にそれが長年の間世界に供給をなした後に...
デイヴィド・リカアドウ David Ricardo 吉田秀夫訳 「経済学及び課税の諸原理」
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