...長年の間に集まっている縮図(しゅくず)と写生の帳面でした...
上村松園 「座右第一品」
...自分はこんなに長年の間苦労して待つてゐた甲斐もなく...
宇野浩二 「質屋の小僧」
...長年の間無二の親友としてつき合っていた程の友達なのですが...
江戸川乱歩 「赤い部屋」
...長年の間三斎が夢にも忘れ得なかった虚堂禅師の墨蹟だった...
薄田泣菫 「艸木虫魚」
...長年の間まめに女中頭を勤め通した女があつた...
薄田泣菫 「茶話」
...長年の間まめに勤めてくれたお前に出て往(ゆ)かれるのはつらいが...
薄田泣菫 「茶話」
...長年の間口争(いさかひ)を仕続けて...
薄田泣菫 「茶話」
...ある俳人の一門では長年の間に一人二人自殺した人はあったが...
寺田寅彦 「俳諧瑣談」
...僕も長年の間、この存在には深く注意していたが、しかしついぞ今日まで、これを手にする機会はなかったものだ...
コナン・ドイル 三上於莵吉訳 「空家の冒険」
...それはもう長年の間開かれたことのないものだった...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...私は長年の間、謙遜と諧謔と憧憬とをプレトン派に学び、エピクテイタス、マルクス・オウレリウス流に遡つてゐるにも係はらず、この劣等な学徒は徒らに営養不良に陥つたり、空しく神経衰弱に罷つたりするばかりで、己れの妄想を、理想! と称びかへるまで健全になり得なかつた...
牧野信一 「熱い風」
...長年の間妻に一枚の好い着物をつくってやるでなく...
牧野富太郎 「植物記」
...そして不貞な関係が長年の間...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「ルイスヒェン」
...とにかく長年の間くさりもしないで発酵していた葡萄のつゆであった...
宮本百合子 「あとがき(『宮本百合子選集』第七巻)」
...かくして、長年の間、さまざまな形を取らせたる後、それらを忘却の河の中に入れて清め、ついに再びこれを人間の形にかえす...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...」この碑は長年の間此處に立つてゐるやうであつた...
ピエル・ロチ Pierre Loti 吉江喬松訳 「氷島の漁夫」
...この頃、ときどき思い出しては、済まないと心で詫びているのだ」「…………」「よくもおれは、長年の間、お通を苦しめたものだった...
吉川英治 「宮本武蔵」
...それはまた更にそれが長年の間世界に供給をなした後に...
デイヴィド・リカアドウ David Ricardo 吉田秀夫訳 「経済学及び課税の諸原理」
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