...自分はこんなに長年の間苦労して待つてゐた甲斐もなく...
宇野浩二 「質屋の小僧」
...長年の間無二の親友としてつき合っていた程の友達なのですが...
江戸川乱歩 「赤い部屋」
...長年の間まめに女中頭を勤め通した女があつた...
薄田泣菫 「茶話」
...長年の間籠つてゐた山を下りてしまつた...
薄田泣菫 「独楽園」
...「この人間は長年の間徘徊したりおどしたりしておったのじゃ...
チェスタートン 直木三十五訳 「金の十字架の呪い」
...僕も長年の間、この存在には深く注意していたが、しかしついぞ今日まで、これを手にする機会はなかったものだ...
コナン・ドイル 三上於莵吉訳 「空家の冒険」
...今度は長年の間につもりつもった利息までが...
ドストエーフスキイ 米川正夫訳 「地下生活者の手記」
...コゼットは長年の間...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...それはもう長年の間開かれたことのないものだった...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...長年の間番頭代りに働いて居る」「給料を貰つて居るだらう」「そんなものを出す寅旦那ぢやない...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...演説会やその他で長年の間わたくしが...
火野葦平 「糞尿譚」
...姉から無視され続けた長年の間に...
A. ブラックウッド A. Blackwood The Creative CAT 訳 「盗聴者」
...……ところで、あの奥のやや小さい三番目の部屋、今はやっぱり本がぎっしりつまって、その本を一人の貧相な人間が見張っているが、あれが長年の間、彼自身の部屋だった...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「トニオ・クレエゲル」
...さうして問題の此の解決は長年の間自分を欺き通した...
水上瀧太郎 「貝殼追放」
...とにかく長年の間くさりもしないで発酵していた葡萄のつゆであった...
宮本百合子 「あとがき(『宮本百合子選集』第七巻)」
...かくして、長年の間、さまざまな形を取らせたる後、それらを忘却の河の中に入れて清め、ついに再びこれを人間の形にかえす...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...美濃の斎藤家と蜂須賀とは、公(おおやけ)な関係ではないが、かなり長年の間、一つの密盟を結んでいた...
吉川英治 「新書太閤記」
...ずいぶん長年の間読者諸兄姉にも...
吉川英治 「随筆 新平家」
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