...長年の間に集まっている縮図(しゅくず)と写生の帳面でした...
上村松園 「座右第一品」
...長年の間まめに女中頭を勤め通した女があつた...
薄田泣菫 「茶話」
...長年の間口争(いさかひ)を仕続けて...
薄田泣菫 「茶話」
...長年の間籠つてゐた山を下りてしまつた...
薄田泣菫 「独楽園」
...あの席から私は、長年の間、きまって二、三カ月に一度は、ひとりのりっぱな気の毒な父親がやって来るのを見たのです...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...コゼットは長年の間...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...長年の間番頭代りに働いて居る」「給料を貰つて居るだらう」「そんなものを出す寅旦那ぢやない...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...姉から無視され続けた長年の間に...
A. ブラックウッド A. Blackwood The Creative CAT 訳 「盗聴者」
...そして、長年の間、それはひとりきりで、幸福に暮らしていました...
ナサニエル・ホーソン Nathaniel Hawthorne 三宅幾三郎訳 「ワンダ・ブック――少年・少女のために――」
...私は長年の間、謙遜と諧謔と憧憬とをプレトン派に学び、エピクテイタス、マルクス・オウレリウス流に遡つてゐるにも係はらず、この劣等な学徒は徒らに営養不良に陥つたり、空しく神経衰弱に罷つたりするばかりで、己れの妄想を、理想! と称びかへるまで健全になり得なかつた...
牧野信一 「熱い風」
...長年の間小暗き文学の森に沈湎して...
牧野信一 「浪曼的時評」
...長年の間妻に一枚の好い着物をつくってやるでなく...
牧野富太郎 「植物記」
...……ところで、あの奥のやや小さい三番目の部屋、今はやっぱり本がぎっしりつまって、その本を一人の貧相な人間が見張っているが、あれが長年の間、彼自身の部屋だった...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「トニオ・クレエゲル」
...私の継母は既に長年の間内証の貯金を肥やすことにのみ努めてゐることは親類中に知れてゐた...
宮地嘉六 「ある職工の手記」
...かくして、長年の間、さまざまな形を取らせたる後、それらを忘却の河の中に入れて清め、ついに再びこれを人間の形にかえす...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...「――それにひきかえ、長年の間、あなた様のお生活(くらし)ぶりや、御主従のあいだ柄を見ていると――知らない日本という国がうすうすでも分る気がいたしました...
吉川英治 「新書太閤記」
...ずいぶん長年の間読者諸兄姉にも...
吉川英治 「随筆 新平家」
...それはまた更にそれが長年の間世界に供給をなした後に...
デイヴィド・リカアドウ David Ricardo 吉田秀夫訳 「経済学及び課税の諸原理」
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