...ひそかに天を仰いで長大息したのであった...
海野十三 「浮かぶ飛行島」
...私は酒杯を手にして長大息を發した...
太宰治 「横綱」
...我々はたゞ前途の甚だ遠きを見て長大息を洩らす許りである...
橘樸 「支那を識るの途」
...しばしば人をして長大息(ちょうたいそく)を漏らさしむるが故である...
永井荷風 「十日の菊」
...車掌の嚊(かかあ)奥様と呼ばれて嬉しがるが如きものあるに至っては慷慨家にあらざるも亦長大息を漏らさざるを得ざるなり...
永井荷風 「偏奇館漫録」
...とってもつかぬ長大息をしたので...
中里介山 「大菩薩峠」
...やはり農家でないと本当の雪形の口碑は伝わらぬものかと長大息した...
中村清太郎 「ある偃松の独白」
...「足の勇」は長大息しました...
野村胡堂 「死の予告」
...潰してならぬ家名を持たぬ身分であったら……」鳥居甲斐は幾度も幾度も長大息しました...
野村胡堂 「礫心中」
...喟然長大息せざるを得ず...
日野強 「新疆所感」
...とからかみをあけて長大息をして...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...未だ嘗て之が為に長大息せずんばあらず...
山路愛山 「英雄論」
...思い出して……成る程……そうであったかと長大息するに違いないのだから……そうして物質的にも精神的にも恵まれた...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
...彼の室を出ると慨然(がいぜん)と長大息して――「……ああ...
吉川英治 「三国志」
...……この関羽をお見込みあって、ご主君よりお預け給わったご家族をむなしく敵の手にまかすとは」関羽は、首をたれて、長大息した...
吉川英治 「三国志」
...三魯粛の語る始終を周瑜(しゅうゆ)はさっきから頭を垂れて黙然と聞いていたが、やがて面をあげて、「ああ……」と、長大息すると、ありありと慚愧(ざんき)の色をあらわして、慨然(がいぜん)とこういった...
吉川英治 「三国志」
...わざとらしい長大息をしながら云った...
吉川英治 「新書太閤記」
...戴宗(たいそう)は長大息した...
吉川英治 「新・水滸伝」
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