...深く鑿つて清冽なる純水に達する時の心持は自分にはわからない...
阿部次郎 「三太郎の日記 第一」
...私は、遂に敵の地底戦車にとり囲(かこ)まれたのだと悲観しましたのに対し、洪青年は、こんなところに地底戦車隊がいるとは思えないと主張してゆずらず、その揚句(あげく)、遂に洪青年の意に従って、われわれは敢然(かんぜん)、鑿岩車を駆って、怪音(かいおん)のする地点に向け、最後の突撃を試みました...
海野十三 「今昔ばなし抱合兵団」
...鑿を使ったりして...
海野十三 「人体解剖を看るの記」
...りっぱに開鑿(かいさく)しておるではありませんか...
高神覚昇 「般若心経講義」
...いよいよ鑿(のみ)を入れて見ましたが...
高村光雲 「幕末維新懐古談」
...今はすでにパナマ地峡開鑿に従事したり...
徳富蘇峰 「将来の日本」
...やや穿鑿に過ぎてかへつて誤謬(ごびゅう)を生じたるの感なくんばあらず...
永井荷風 「江戸芸術論」
...交錯した鑿の痕(あと)が自然で面白く出ていた...
中谷宇吉郎 「由布院行」
...鑿(のみ)で綱吉を殺すやうな人間は...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...昨夜使つた鑿を隱してしまつた」「すると...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...何處(どこ)かに變なところがあるわけだ」「?」「敷居に鑿(のみ)を押し込んだ損所(きずあと)があるとか...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...極微なものをしつこく穿鑿(せんさく)しようとする癖や...
原民喜 「忘れがたみ」
...左手に鑿(のみ)を持っているのは...
火野葦平 「花と龍」
...だが彼の創作態度は研究的というよりもむしろ穿鑿(せんさく)的といった方がよい程度な点が多く...
平林初之輔 「昭和四年の文壇の概観」
...筆者はそこまで穿鑿(せんさく)はしなかった...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...城普請(しろぶしん)の鑿(のみ)の音など聞いていると...
吉川英治 「新書太閤記」
...鑿(のみ)を持たせては...
吉川英治 「親鸞」
...石工(いしく)は鑿(のみ)で石を割っている...
吉川英治 「宮本武蔵」
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