...なほ钁鑠たるものがあつたと...
心猿 「桜もち」
...父の死ぬ時には懇々私の輔佐(ほさ)を頼まれ老いてもなお矍鑠(かくしゃく)として銀行の業務一切を取り仕切っているこの老人に向っては...
橘外男 「陰獣トリステサ」
...彼にはあらゆることが矍鑠(くわくしやく)とした老船頭だつた父親がいつの間にか耄碌(もうろく)してよろよろ歩くやうになつたこと...
田畑修一郎 「医師高間房一氏」
...いつしよにお伴をしておいで」鍵屋の隠居神原直造は老来なほ矍鑠と云つた様子だつた...
田畑修一郎 「医師高間房一氏」
...肩幅が広くて一見まだ矍鑠(かくしゃく)としている...
アントン・チェーホフ Anton Chekhov 神西清訳 「追放されて」
...そうして自分の青年時代に八十余歳でなくなるまでやはり同じようなおばあさんのままで矍鑠(かくしゃく)としていたB家の伯母(おば)は...
寺田寅彦 「自由画稿」
...崔之庚は六十歳ばかりの矍鑠たる老人で...
豊島与志雄 「碑文」
...痩(や)せた小づくりの身体(からだ)は年と共にますます矍鑠(かくしゃく)としているように見える...
永井荷風 「つゆのあとさき」
...番台の下に矍鑠(かくしゃく)たるお婆さんが一人...
中里介山 「大菩薩峠」
...矍鑠たるお婆さんは二度(ふたたび)繰返して言いますと...
中里介山 「大菩薩峠」
...矍鑠たるお婆さんは...
中里介山 「大菩薩峠」
...この矍鑠(かくしゃく)たるお婆さんから...
中里介山 「大菩薩峠」
...この矍鑠たるお婆さんは...
中里介山 「大菩薩峠」
...それが皆矍鑠(かくしゃく)として...
中谷宇吉郎 「老齢学」
...しかしその矍鑠(くわくしやく)とした気力と...
長與善郎 「青銅の基督」
...共に矍鑠(かくしゃく)として潮風に禿頭(はげあたま)を黒く染め...
長谷川時雨 「木魚の配偶」
...これもまた矍鑠(かくしゃく)としているであろう気丈な彼の老妻が...
本庄陸男 「石狩川」
...また十日代る代る出て金を流し石を鑠(とか)す...
南方熊楠 「十二支考」
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