...蚊帳(かや)の釣手の鐶(かん)をちゃりちゃり音をさせ...
伊藤左千夫 「浜菊」
...そのくさりの鐶(くわん)は しづかにけむる如く呼吸をよび 嘆息をうながし...
大手拓次 「藍色の蟇」
...その間がもぢ/\されるやうに仰りながら長火鉢の抽斗の鐶(くわん)を弄(いぢ)つたりなさつて...
鈴木三重吉 「桑の実」
...裸体の儘の肩と腕とに金や珠玉の鐶(わ)を飾った下げ髪の女が...
谷崎潤一郎 「少年」
......
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...凧は金藏の二階の窓の鐶(くわん)に掛つてゐた...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...絲が切れてうまくおろせなかつた――これを窓の鐶に殘したのは曲者の大手ぬかりだ」あまりの事に一同は息を呑みました...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...手では前柱の根に打つてある鐶(くわん)を一しよう懸命に握つてゐました...
エドガア・アルラン・ポオ Edgar Allan Poe 森林太郎訳 「うづしほ」
...わたくしは息を屏(つ)めて鐶に噛り付いてゐました...
エドガア・アルラン・ポオ Edgar Allan Poe 森林太郎訳 「うづしほ」
...」「併しわたくしはその鐶を兄きと争ふやうな気は少しも持つてゐなかつたのでございます...
エドガア・アルラン・ポオ Edgar Allan Poe 森林太郎訳 「うづしほ」
...――一つの鐶(かん)でも不完全にしておきたくないのである...
エドガー・アラン・ポー Edgar Allan Poe 佐々木直次郎訳 「黒猫」
......
森鴎外 「伊沢蘭軒」
......
横瀬夜雨 「花守」
...一揺れ毎に鐶(かん)を鳴らして辷(すべ)り出した...
横光利一 「ナポレオンと田虫」
...二つの鐶のひきち切れた緞帳の方へ近寄った...
横光利一 「ナポレオンと田虫」
...爾は鐶(たまき)を好むか...
横光利一 「日輪」
...鎖の中の一つの鐶(かん)だ...
吉川英治 「新編忠臣蔵」
...箪笥(たんす)の鐶(かん)の音があらっぽく聞こえてくる...
吉川英治 「松のや露八」
便利!手書き漢字入力検索
この漢字は何でしょう??