例文・使い方一覧でみる「鐚」の意味


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...まだ(びた)一文も...   まだ鐚一文もの読み方
海野十三 「雷」

...一文(びたいちもん)だってやりはせん...   鐚一文だってやりはせんの読み方
ドストエーフスキイ 中山省三郎訳 「カラマゾフの兄弟」

...浅間しくないんだね!……私もうお前さんから一文だって貰やしない...   浅間しくないんだね!……私もうお前さんから鐚一文だって貰やしないの読み方
豊島与志雄 「神棚」

...「びた公!」と言った神尾の権幕の変っているのに思わずゾッとした助は...   「びた公!」と言った神尾の権幕の変っているのに思わずゾッとした鐚助はの読み方
中里介山 「大菩薩峠」

...が後ろへひっくり返ると共に...   鐚が後ろへひっくり返ると共にの読み方
中里介山 「大菩薩峠」

...で休息させて置いて...   鐚は鐚で休息させて置いての読み方
中里介山 「大菩薩峠」

...例の(びた)であります...   例の鐚でありますの読み方
中里介山 「大菩薩峠」

...さて、儀(びたぎ)、今日の推参の次第と申しまするは、決して色の酒のと野暮(やぼ)な諫言立(かんげんだ)てのためにあらず――近来稀れなる風流の御相談を兼ねて参じやした」「風流――風通(ふうつう)の間違いだろう、風通の一枚もこしらえたいが、銭がねえというところだろう」主膳も、いささかアクドイ応酬を致しましたが、に於ては洒唖乎(しゃああ)たるもので、「どう致しやして、衣食足って礼節を知る、古人はいいところを言いやした、儀が不肖ながら食物は今朝アブ玉で、とんとお腹いっぱいこしらえて参じやした、食の方は事足りて余りあり、衣の方に於きましては、これごらんあそばせ、上着が空色の熨斗目(のしめ)で日暮方という代物(しろもの)、昼時分という鳶八丈(とびはちじょう)の取合せが乙じゃあございませんか...   さて、鐚儀、今日の推参の次第と申しまするは、決して色の酒のと野暮な諫言立てのためにあらず――近来稀れなる風流の御相談を兼ねて参じやした」「風流――風通の間違いだろう、風通の一枚もこしらえたいが、銭がねえというところだろう」主膳も、いささかアクドイ応酬を致しましたが、鐚に於ては洒唖乎たるもので、「どう致しやして、衣食足って礼節を知る、古人はいいところを言いやした、鐚儀が不肖ながら食物は今朝アブ玉で、とんとお腹いっぱいこしらえて参じやした、食の方は事足りて余りあり、衣の方に於きましては、これごらんあそばせ、上着が空色の熨斗目で日暮方という代物、昼時分という鳶八丈の取合せが乙じゃあございませんかの読み方
中里介山 「大菩薩峠」

...あなた、三一旦那は定家卿(ていかきょう)でも、飛鳥井大納言(あすかいだいなごん)でもございません、そう、殿様のように頭からケシ飛ばしてしまっては、風流というものが成り立ちません、第一、初心のはげみになりませんから、何とか一つ、そこは花を持たせていただきてえもんでござんして」「黙れ黙れ! 言語道断の代物だ――笑って済むだけならまだいいが、見て嘔吐(へど)が出る、ことに、第五句のところ……」「そこでげす!」「そこが、どうした」「がそこを賞(ほ)めやしたところが、ことごとくお大尽のお気にかないました」「馬鹿野郎!」「これは重ね重ねお手厳しい、そういちいち、馬鹿の、はっつけのと、あくたいずくめにおっしゃっては、風流が泣くではございませんか、第一殿様の御人体(ごにんてい)にかかわります、お静かにおっしゃっていただきてえ」「その第五句の南面という言葉がはなはだ穏かでない、町人風情のかりそめにも用うべからざる語だ」「へえそんなたいそうな文句を引張り出したんでげすか」「南面というのは天子に限るのだ、この文句で見ると、三一旦那なるものは、何か蒸気船に乗って南の方へでも出て行く門出のつもりで、こいつを唸(うな)り出したものだろうが、南面して行くとは、フザケた言い方だ、勿体ないホザき方だ――ただ笑うだけでは済まされない、不敬な奴だ!」「へえ――大変なことになりましたな」「これ、ここへ出ろ、、おれはこう見えても――物の分際ということにはやかましい、痩(や)せても枯れても神尾主膳は神尾主膳だ、助――三一風情がドコへ行こうと、こっちは知ったことではないが、南面して行くとホザいたその僭越が憎い! おれは忠義道徳を看板にするのは嫌いだが、身知らずの成上り者めには癇癪が破裂する、よこせ!」と言って神尾主膳は、の油断している手から大事の短冊をもぎ取って、寸々(ずたずた)に引裂いて火鉢の中へくべてしまい、「あっ!」と驚いて、我知らず火鉢の中をのぞき込むの横っ面を、イヤというほど、「ピシャリ」「あっ!」助、みるみる腫(は)れ上る頬っぺたを押えて、横っ飛びに飛んで玄関から走り出しました...   あなた、三一旦那は定家卿でも、飛鳥井大納言でもございません、そう、殿様のように頭からケシ飛ばしてしまっては、風流というものが成り立ちません、第一、初心のはげみになりませんから、何とか一つ、そこは花を持たせていただきてえもんでござんして」「黙れ黙れ! 言語道断の代物だ――笑って済むだけならまだいいが、見て嘔吐が出る、ことに、第五句のところ……」「そこでげす!」「そこが、どうした」「鐚がそこを賞めやしたところが、ことごとくお大尽のお気にかないました」「馬鹿野郎!」「これは重ね重ねお手厳しい、そういちいち、馬鹿の、はっつけのと、あくたいずくめにおっしゃっては、風流が泣くではございませんか、第一殿様の御人体にかかわります、お静かにおっしゃっていただきてえ」「その第五句の南面という言葉がはなはだ穏かでない、町人風情のかりそめにも用うべからざる語だ」「へえそんなたいそうな文句を引張り出したんでげすか」「南面というのは天子に限るのだ、この文句で見ると、三一旦那なるものは、何か蒸気船に乗って南の方へでも出て行く門出のつもりで、こいつを唸り出したものだろうが、南面して行くとは、フザケた言い方だ、勿体ないホザき方だ――ただ笑うだけでは済まされない、不敬な奴だ!」「へえ――大変なことになりましたな」「これ、ここへ出ろ、鐚、おれはこう見えても――物の分際ということにはやかましい、痩せても枯れても神尾主膳は神尾主膳だ、鐚は鐚助――三一風情がドコへ行こうと、こっちは知ったことではないが、南面して行くとホザいたその僭越が憎い! おれは忠義道徳を看板にするのは嫌いだが、身知らずの成上り者めには癇癪が破裂する、よこせ!」と言って神尾主膳は、鐚の油断している手から大事の短冊をもぎ取って、寸々に引裂いて火鉢の中へくべてしまい、「あっ!」と驚いて、我知らず火鉢の中をのぞき込む鐚の横っ面を、イヤというほど、「ピシャリ」「あっ!」鐚助、みるみる腫れ上る頬っぺたを押えて、横っ飛びに飛んで玄関から走り出しましたの読み方
中里介山 「大菩薩峠」

...(びた)は、とつ、おいつ、こんなことを言って、自宅にくすぶって気を腐らせていると、溝板(どぶいた)を荒々しく蹴鳴らして、「公、いるか」その声は、まさしく木口勘兵衛尉源丁馬...   鐚は、とつ、おいつ、こんなことを言って、自宅にくすぶって気を腐らせていると、溝板を荒々しく蹴鳴らして、「鐚公、いるか」その声は、まさしく木口勘兵衛尉源丁馬の読み方
中里介山 「大菩薩峠」

...ガラリと腰高障子を引きあけた木口勘兵衛尉源丁馬は、朱鞘(しゅざや)の大小の、ことにイカついのを差しおろし、高山彦九郎もどきの大きな包を背負い込んで、割鍋を叩くような大昔を振立て、「、いたな、今日はひとつ、てめえに膝詰談判に来たんだが、このお爺(とっ)さんをひとつ、芸娼院の人別に入れてくんな、これは木曾の藤兄(ふじあに)いといって、姪(めい)を孕(はら)ませて子まで産ませて追ん出した上に、それを板下(はんした)に書いて売出した当代の甘いおやじさんだ、文書きの方では古顔なんだが、近ごろ拙者の子分同様になりやんした、よろしく頼む」高飛車に出られたので、もあっけに取られていると、「さあ、お爺(とっ)さん、こっちへ来て、芸娼院の人別に入れてもらいねえよ、これがお安いところの公というおっちょこちょいだ、お見知り置きなせえ」と言うから、が木口の後ろを見ると、いかにも人のよさそうな老爺(おやじ)が一人、なべーんとした面(かお)をして、しょんぼりと控えている...   ガラリと腰高障子を引きあけた木口勘兵衛尉源丁馬は、朱鞘の大小の、ことにイカついのを差しおろし、高山彦九郎もどきの大きな包を背負い込んで、割鍋を叩くような大昔を振立て、「鐚、いたな、今日はひとつ、てめえに膝詰談判に来たんだが、このお爺さんをひとつ、芸娼院の人別に入れてくんな、これは木曾の藤兄いといって、姪を孕ませて子まで産ませて追ん出した上に、それを板下に書いて売出した当代の甘いおやじさんだ、文書きの方では古顔なんだが、近ごろ拙者の子分同様になりやんした、よろしく頼む」高飛車に出られたので、鐚もあっけに取られていると、「さあ、お爺さん、こっちへ来て、芸娼院の人別に入れてもらいねえよ、これがお安いところの鐚公というおっちょこちょいだ、お見知り置きなせえ」と言うから、鐚が木口の後ろを見ると、いかにも人のよさそうな老爺が一人、なべーんとした面をして、しょんぼりと控えているの読み方
中里介山 「大菩薩峠」

...全く思ひ付きだ」「へエ――」「青錢や錢(びたせん)を小粒に變へたのも...   全く思ひ付きだ」「へエ――」「青錢や鐚錢を小粒に變へたのもの読み方
野村胡堂 「錢形平次捕物控」

...(びた)一枚出て来ません...   鐚一枚出て来ませんの読み方
野村胡堂 「銭形平次捕物控」

...(びた)一文も不審な金はございません」どこで聽いてゐたか...   鐚一文も不審な金はございません」どこで聽いてゐたかの読み方
野村胡堂 「錢形平次捕物控」

...(びた)一文欲しゅうはないよ」「そんなら...   鐚一文欲しゅうはないよ」「そんならの読み方
火野葦平 「花と龍」

...一文(びたいちもん)も入っちゃいませんでしたよ」「あとで泥を吐いたら承知せんぞ」警部の声が大きくなった...   鐚一文も入っちゃいませんでしたよ」「あとで泥を吐いたら承知せんぞ」警部の声が大きくなったの読み方
森下雨村 「五階の窓」

...値が下がった銭(びたせん)でも...   値が下がった鐚銭でもの読み方
吉川英治 「私本太平記」

...いまの餅屋のおつりのうちから銭(びたせん)を一枚なげて...   いまの餅屋のおつりのうちから鐚銭を一枚なげての読み方
吉川英治 「神州天馬侠」

「鐚」の読みかた

「鐚」の書き方・書き順

いろんなフォントで「鐚」


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チーズローリングと世界一硬いチーズ

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