...汽車が走りながら鳴らすカランカランという半鐘の音がきこえてくる...
井上貞治郎 「私の履歴書」
...せつかく岸の草の上へ来てたのしんでゐてもとき/″\ふいに鐘がじやん/\なり出すので...
鈴木三重吉 「湖水の鐘」
...まだ日(ひ)は高(たか)い暮(くれ)りやお寺(てら)の鐘(かね)がなぁる...
竹久夢二 「桜さく島」
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種田山頭火 「其中日記」
...この作品は「進みすぎた科学技術は本当に人を幸せにするのか」とか「行きすぎた科学への警鐘」という意味に取られがちだが...
カレル・チャペック Karel Capek 大久保ゆう訳 「RUR――ロッサム世界ロボット製作所」
...佛は説きぬ娑羅双樹祇園精舍の鐘のねもその曉に綻びし別れの袖をいかにせむ更けてくるしむ待宵の涙なみだに數添てさても浮世の戀ぞ憂きさても我世の戀ぞ濃き...
土井晩翠 「天地有情」
...皇太后の御仁慈に感泣ゆるやかな鐘の音が...
土井八枝 「隨筆 藪柑子」
...鐘ガ淵のれいのお八重...
久生十蘭 「顎十郎捕物帳」
...次に鐘を叩くとカアーンと音がする...
平井金三 「大きな怪物」
...「三つ! 四つ! 五つ! 六つ! 七つ! 八つ! 九つ! 十お!」と鐘が言った...
エドガア・アラン・ポー Edgar Allan Poe 佐々木直次郎訳 「鐘塔の悪魔」
...割れ鐘のように神経に障る...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「諜報部秘話」
...実にこの革命は封建制度の晩鐘であり資本制制度の暁鐘であった...
トマス・ロバト・マルサス Thomas Robert Malthus 吉田秀夫訳 「人口論」
...秀郷都に帰つて、後この絹を切つて使ふに更に尽くる事なし、俵は中なる納物(いれもの)を、取れども/\尽きざりける間、財宝倉に満ちて、衣裳身に余れり、故にその名を、俵藤太とはいひけるなり、これは産業の財(たから)なればとて、これを倉廩(そうりん)に収む、鐘は梵砌(ぼんぜい)の物なればとて、三井寺へこれを奉る、文保(ぶんぽう)二年、三井寺炎上の時、この鐘を山門へ取り寄せて、朝夕これを撞きけるに、あへて少しも鳴らざりける間、山法師ども、悪(にく)し、その義ならば鳴るやうに撞けとて、鐘木(しもく)を大きに拵へて、二、三十人立ち掛りて、破(わ)れよとぞ撞きたりける、その時この鐘、海鯨(くじら)の吼(ほ)ゆる声を出して、三井寺へ往(ゆ)かふとぞ鳴いたりける、山徒いよ/\これを悪(にく)みて、無動寺(むどうじ)の上よりして、数千丈高き岩の上をば、転(ころ)ばかしたりける間、この鐘微塵(みじん)に砕けにけり、今は何の用にか立つべきとて、そのわれを取り集めて、本寺へぞ送りける、ある時一尺ばかりなる小蛇来つて、この鐘を尾を以て扣(たた)きたりけるが、一夜の内にまた本の鐘になつて、疵(きず)付ける所一(ひと)つもなかりけり云々...
南方熊楠 「十二支考」
...さばれ破(やれ)がねならぬ祇園精舍の鐘を聞くものは...
森鴎外 「柵草紙の山房論文」
...むろん割鐘(われがね)式ではない...
夢野久作 「梅津只圓翁伝」
...わたしは鐘の声を聞きながら...
與謝野晶子 「晶子詩篇全集」
...鐘巻自斎を打ち込んでみせることではないか...
吉川英治 「剣難女難」
...信者らは毎朝鐘の音と共に集まって...
和辻哲郎 「鎖国」
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